そして最大のネックとなっているEVの航続距離に関しても動きが活発化しています。
VWがバッテリー性能を2倍に引き上げる目処が付いている事をほのめかしており、その鍵となるのが登場後20年以上が経つ「リチウムイオン電池」。
小型・軽量で自己放電やメモリー効果などの問題が無いことからEVやHV、PHVへの搭載が進んでいるものの、モーターのみで走行できる航続距離が短いことから、ポスト・リチウムイオン電池の開発が急がれています。
「全固体電池」や「リチウム空気電池」など、容量不足を抜本的に解決する革新的なバッテリー開発が進められている一方で、数年内の実用化を目指す次世代リチウムイオン電池の開発の動きが活発化。
日経新聞によると全く新しい電解液や材料探索技術などが登場している模様。
東京大学 大学院工学系研究科のグループはリチウムイオンの濃度が4倍以上となる電解液を開発。また京都大学とシャープの研究グループは電極劣化の要因となる充放電時の体積変化が少ない電極材料を探索する手法を開発、1万回の充放電で80%以上の容量を確保したと言います。
さらに日立製作所も先頃、EVの航続距離を現在の2倍にする技術を開発したと発表。
リチウムイオン電池の電極の厚さを2倍にしたほか、負極にシリコン系の材料を使うことでリチウムイオン量を増大させ、高エネルギー密度化と高出力化を実現。2020年の実用化を目指しているそうです。
こうした研究成果がリチウムイオン電池の性能向上を加速させており、充電インフラの急速な拡大と共に今後のEV普及に向けた環境が整いつつあるようです。
■日立製作所
http://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2014/11/1114.html
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