『スカイラインハイブリッド・エコラン競争&長距離試乗会』に参加したクリッカーチームの参戦記後編です。(前編はこちら)
他チームがだれも選択しなかった環状八号線経由で東名高速に合流したクリッカーチームは、勝利を目指すため次の一手を打ちました。
それはなにかというと「ラジエターグリルをガムテープでふさぐ」というレギュレーション違反すれすれの行為です。
この行為は燃費向上を目指し某ハイブリッドオーナーたちが行っているもので、エンジンのムダな廃熱を抑え、空力性能が高まることで燃費向上に効果ありと噂されています。
東名高速の港北PAで必至になりながらガムテープで上下のグリルをふさぎます。
念のため、給油口のつなぎ目もふさぎました。
これで熱効率&空力性能は他車より一歩リードしたはず。
見た目、妙な迫力がでたスカイラインでゴールを目指します。
しかし御殿場ICを過ぎるまで、ゆるやかな登りが続いたためリッター20kmに届かなかった我々。
御殿場をすぎ大きな選択と思われる東名高速か新東名高速かのセレクトは、合流へのわずかな登りを避けるため新東名ではなくそのまま東名高速を走り続けることにしました。
その結果は正解だったようで、御殿場を越えるとゆるやかな下りが続きEV走行しつつも回生によりチャージもされるというエコランには最適な状況が続いたため、燃費はついにリッター20.3kmまで到達したのです。
しかし清水ICで東名高速を降りたあと、一般道を走行しゴールの日本平ホテルに向かうには長い登り坂を越えなければならず最終的な記録はリッター19.2kmに終わります。
この数値はいいのか悪いのかわからなかったのですが、到着時にガムテープでグリルがふさがれたスカイラインを見た日産スタッフの苦笑した顔から、呆れられているのは理解しました…。
このように大人げない行為をしながらもクリッカーチムは結局、20チーム中、下から3位というブービー賞もかすっただけという惨敗に終わってしまいました。
振り返ると多くの反省点はありますが、よく理解できたのはラジエターグリルをふさいだからといって燃費が大きく向上しなかったということ。
エコランで勝利するためには、正しい運転方法とまっとうに勝負する気持が重要なのだと気づいた大会となりました。
【テヅカ・ツヨシ】