映画中では武田鉄矢さん演じた花田欽也の愛車として登場する、この赤いクルマは、マツダ・ファミリアAPでした。現在のマツダラインアップの中で言えば車名が変わってアクセラになったと言っていいでしょう。ただし、当時の雰囲気としては現在のデミオに近いかも知れません。
映画の公開された1977年にデビューした、この4代目ファミリアは、小型車でもまだ後輪を駆動させるのが常識だった頃、最後の”FR”ファミリアでもあったのです。
当時のファミリアは、カローラやサニーと肩を並べるべくその名の通りファミリーカーだったワケですが、このころからすでにやや若者層を狙っていたと思われます。劇中でも、若者役の武田鉄矢さんが買ったという設定ですから、その車両のキャラクターも想像できます。また、このあとに登場した5代目、いわゆるFFファミリアが「サーファー」を中心に若者に大ヒットしたのは有名です。
※写真は同型車のものです。
(山本晋也)