ディーゼルの「XD」とガソリンの「13S」を比較すると、アルミホイールをはじめ、上級ピアノブラック塗装のフロントグリル(ソウルレッドプレミアムメタリック塗装のフロントグリルガーニッシュ)やマフラーカッター、トノカバーがディーゼルには標準装備されます。
さらに、クルーズコントロール、ブラインドスポットモニタリング、車線逸脱警報システムなどの安全装備のオプションもディーゼルにのみ設定されます(写真はXDツーリングLパッケージ)。
また、クリーンディーゼルには補助金が数万円(グレードにより異なる)ありますから、上記の装備に加えると約半分の20〜25万円前後には差が縮まります。
長距離を走るほど、価格差はそれほどないとはいえ、15〜20円違うガソリンと軽油の差もじわじわ効いていきますし、MTを選べば30.0km/L(ATは26.4km/L)という燃費も享受できます。
お金の話だけではなく、ディーゼルのATは105ps/250Nm、MTは105ps/220Nmのパワーとトルクを享受できるのがとてつもなく大きい!
250Nmというと、たとえば2.5Lを積むマークXのNAの243Nmを上回り、ゴルフTSIハイラインと同値ですから、完全にBセグメントの領域を超え、Cセグメントの上級グレード並み。しかも車両重量は1080kgから4WDでも1220kgに収まっています。
クラスを超えたトルク感はとてもコンパクトカーのそれではなく、ひと回り大きなモデルに乗っている印象で、しかもSKYACTIVE-Dらしく上までよく回りますし、ディーゼル特有のかったるさはほとんど感じられないはず。
しかし、迷わせるのはガソリンの出来もいいからですが、それはまた別の機会で。クルマ好きで運転するのが好き、コンパクトカーでも安心してロングドライブを楽しむならディーゼルを選べば満足できると思います。
(塚田勝弘)