スバルWRXに見えた、レヴォーグとの不思議な関係

以前「新型スバルWRXは実質『レヴォーグセダン』なの?」という記事を掲載しましたが、果たして実際に発売されたレヴォーグとWRXを見比べたらどうなのか? 実際に並べて検証してみました。

正直なところ、けっこう類似点があるなという印象です。

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たとえばフロントマスク、細かく言えば違いますがけっこう似たイメージですね。ヘッドライトの形は同じだし、「S4」の18インチアルミホイールだって同じデザイン。2650mmのホイールベースも、室内寸法(室内長2005×室内幅1490×室内高1205mm)も共通。

インテリアだってインパネをはじめフロントシート(レヴォーグの「GT-S」用)が同じ形状だし、装備類も同等。

レボーグ2.0と「WRX S4」でいえば、エンジンは同じFA型(いわゆるDIT)だし、トランスミッションもAWDシステムも同じ。

見れば見るほど、「WRX S4」のワゴン版がレヴォーグで、レヴォーグのセダン版が「WRX S4」に見えてきます。

果たしてこれは、同じクルマのセダンとワゴンの関係と言っちゃっていいのか?

悩んでいても答えは出てこないので、そろそろ結論を出しましょう。正解は「ほぼセダンとワゴンの関係」です。

手元にあるのは、極秘ルートで入手した資料。

表紙には「WRX S4/WRX STI/LEVORG新型車解説書」と書いてあります。これは富士重工業が発行した、車両について詳しく書いてある整備関係などに向けた本。クルマに関する詳細な仕様はここを見れば一目瞭然です。

その解説書が、なんと「WRX」と「レヴォーグ」で併記になっているんですよ! つまり技術的な仕様上(販売戦略上は違ったりするのですが)は同じクルマとして類別されているわけですね。

型式はレヴォーグ2.0が「DBA-VMG」でWRX S4が「DBA-VAG」ですが、新型車解説書を3ページほどめくると類別上の車種はどちらも「V」で、続くアルファベットはボディによりセダンが「A」、ワゴンだと「M」と書いてあります。これが(仕様上は)同じクルマだという何よりの証拠です。

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ってことはですよ、WRX顔のレヴォーグとか、技術的には「WRX STI」のパワートレインなどをレヴォーグに移植した「レヴォーグSTI」なんてのもできちゃったりして。せっかくだから、レヴォーグでスーパー耐久に出てみるのはどうですかね、スバルやSTIのみなさん!

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 (工藤貴宏)

この記事の著者

工藤貴宏 近影

工藤貴宏

1976年長野県生まれ。自動車雑誌編集部や編集プロダクションを経てフリーの自動車ライターとして独立。新車紹介、使い勝手やバイヤーズガイドを中心に雑誌やWEBに執筆している。現在の愛車はルノー・ルーテシアR.S.トロフィーとディーゼルエンジンのマツダCX-5。
AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員。
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