5MTはストロークこそ若干長めですが、それでも各ギヤにスムーズに収まります。スポーツカーとしては重すぎず軽すぎないクラッチも操作しやすく、クラッチミートもしやすいうえに、坂道でもずり落ちないクラッチスタートシステムも標準ですから久しぶりにMT車に乗る人にもオススメできます。
クロスミッション的な性格を与えられた7速CVTは、CVTとしては変速の応答性も良好。シフトレバーを右側に倒すとマニュアルモードになりますが、パドルシフトも欲しくなります。
「試乗01」ではフットワークの良さに触れましたが、西湘バイパスでは直進安定性の高さも確認できました。
タイヤの位置がわかりやすく、意のままにボディを操れるのは先代コペン同様の美点ですが、ボディ下半分の安定感や剛性感が増した分、軽自動車とは思えないほど高速域でのスタビリティの高さには本当にびっくりさせられます。
タイヤはスポーツ系のブリヂストン「ポテンザRE050A」で、コペンのパワーなら普通に走る分にはグリップは十分でしょう。
西湘バイパスのような、ジョイントを乗り越える際に大きな衝撃に見舞われる路面では、確かに硬さを感じさせます。それでも、コペンを買うような人なら問題なく許容範囲であるはず。
ターンパイクのような山道(上り坂)だけでなく、こうした有料道路や高速道路でもモアパワーが欲しくなります。それでも流れを容易にリードできますし、これなら2人でワンデードライブだけでなく、数泊のドライブでも意外と疲れないかも、と思わせてくれる実力の持ち主といえます。
■操る楽しさだけでも買い!【ダイハツ・コペン試乗01】
https://clicccar.com/2014/07/23/262900/
(塚田勝弘)