AGC旭硝子の開発した自動車ドア用強化ガラス「UVベールPremium Cool on」を採用するクルマが増えてきています。
この強化ガラス、既存のUVカットガラスよりも、ジリジリ感のある陽射しによる暑さを大きく軽減します。この暑さの原因は赤外線(IR)。日焼けは紫外線が原因ですが、あの暑さは赤外線によるものだったんです。スモークガラスではなく、クリアガラスで実現しているんです。もちろん紫外線も99%カットします。
ガラスにUV吸収材を練り込んだ上に、UV+IR吸収膜を組み合わせているんです。通常、フロントウインドウは合わせガラスを使用していることもあってUVカット率99%のクルマが多いのですが、ドアガラスは強化ガラスになっていて、通常は最大でもUVカット90%が限界ということです。それをブレイクスルーしたのがこの特殊ガラスなんだそうです。
現在、日焼けを気にする女性をターゲットにした車両を中心に採用が広がっていて、スズキのラパン (名称:プレミアムUV&IRカットガラス)、トヨタのヴィッツ、ラクティス(名称:IRカット機能付スーパーUVカットガラス)等にすでに装備されています。
しかし、残念ながらこのドアガラス、ライン装着でのみの採用となっています。補修用ガラスとして登場したらぜひ装着したいんですけどねぇ。
(青山義明)