BMW iシリーズは、ピュアEVのi3なら走行時はもちろんゼロエミッションで、プラグインハイブリッドのi8でもCO2排出量はわずか59g/kmに抑えられています。
さらに、炭素繊維製造段階では水力発電を活用してCO2を一切排出しないなど、生産から走行時、そしてリサイクル時まで現在考え得る対策がすでに整えられており、カーボンボディや植物由来の素材を積極採用する点も考慮すると、先進性という意味でも量産車トップクラスなのは間違いありません。
しかし、現実的なエコカーとして約17年もの間、世界をリードしてきたのはトヨタ・プリウスなのは間違いなく、今後もプラグインハイブリッドを含む内燃機関を搭載したエコカーが主流で、量産車とひと口にいっても台数のケタがまるっきり違います。
プリウスとBMW iシリーズのエコ度合いを比較するのはムリですし、しても意味がないのですが、イメージ戦略はとても大切でしょう。
こちらのプリウスの屋外広告(ビルボード)は、草や砂(泥)などで作られた100%天然由来の広告で、もちろん風雨にさらされれば時間とともに崩れ去っていきます。
「石油由来の素材で作ると、自然に帰るまで200年以上かかる」というナレーションは確かに理解できますが、動画を観ていると「さっぽろ雪祭り」を思い出すのは私だけでしょうか。
(塚田勝弘)