遂に4月1日より消費税が5%から8%へと+3%の増税となりましたが、自動車ユーザーにとって大いに気になるのがガソリン価格。
3月末時点でのレギュラーガソリンの全国平均価格は156円/L。
消費増税後一斉に約5円/L程度値上げされたことで、平均燃費10kmのクルマで月間1,000km程度走行するユーザーの場合、それまで15,600円/月だったガソリン代が16,100円/月に、さらに年間では+6,000円の負担増に。
この+5円/Lアップの中身は実は「ダブル増税」とも呼べる代物で、消費増税分だけで無く、一昨年に新設された消費者の目に直接触れない「環境税(地球暖化対策税)」の増税分を含んでいるのです。
「環境税」の+0.25円/Lが上乗せされたことで、156円/Lのレギュラーガソリンの場合、+3%の消費増税分と合わせて約5円/Lの価格アップとなる次第。
一方、このガソリン価格は以前にも触れたとおり、2007年以降リーマンショックを挟んで2012年末まで続いた円高の最中も「輸入品」につき、本来価格が下がるべきにも拘わらずどんどん上昇し続けており、為替相場と無関係な動きを見せる不可解さも。
※原油CIF(Cost, Insurance and Freight)価格
日本国内入着平均価格(税関を通った原油の運賃・保険料込み価格)
さらに言えばガソリンの販売価格にはガソリン本体価格に加えてガソリン税「53.8円」や石油税「2.04円」、原油関税「0.215円」がインクルードされており、これにさらに「消費税」が2重で課税されている問題も。
<ガソリン販売価格の内訳>
(ガソリン本体価格+ガソリン税 +石油税+原油関税)×消費税
併せて自工会やJAFが特に問題視しているのがガソリン税「53.8円」の中で1974年当時から現在に至るまで長きに渡って延々上乗せされたままの暫定税率分「25.1円」。
この暫定税分を廃止すれば自動車ユーザーの負担が大きく軽減されるのですが、今まであの手この手で温存され続けています。
2010年にガソリンの3ヶ月間の平均小売価格が160円/Lを超えた場合は暫定税率の適用を停止する仕組みも設けられましたが、未だ実績は有りません。
このように自動車ユーザーに対する税の温床となっているガソリン関連諸税ですが、今回の消費税増税を機に本来は即刻見直されるべきもの。
自動車各社による燃費向上努力だけで無く、燃料そのものへの課税制度にもメスを入れる時期が既に来ていると言えそうです。
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