ヴォクシー/ノアは全高を下げて成功するのか?【ノア/ヴォクシー試乗記04】

新しくなったトヨタ・ヴォクシー/ノアは、フロアとステップを一体化し、低床化するなどステップワゴンと同じステップレスタイプになりました。これは小さな子どもやお年寄り、身体の不自由な方には朗報です。

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燃料タンクの薄型化などで85mmの低床化によりクラストップの室内高1400mmを確保できたため、全高を25mm下げています。また、荷室のフロア高も60mmも下げて500mmにするなど、自転車など大きな荷物も楽に出し入れできるメリットもあります。

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室内高は従来の1340mmから60mmも高くなったわけですから不足はなく、1列目と2列目は見上げるほど天井まで高く、サードシートはかなり着座位置が高くて見晴らしがいいのが印象的。

同クラスのサードシートは、立ち膝のような「体育座り」のような姿勢になりがちなモデルが多く、先代のヴォクシー/ノアもそうでした。

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しかし、新型になりヒップポイントを上げることできちんとした姿勢で座ることができるようになったため、大人でもより疲れにくくなっています。

セレナの成功とステップワゴンの伸び悩み。いくつも理由が考えられますが、たとえば軽自動車のダイハツ・タントが売れまくっている一因に、過剰なまでの室内高の高さがあると思っています。

そうなると、フロアを下げて室内高さをクラストップにしたヴォクシーとノアは、全高をキープすればより室内高を高くできたはずですが、燃費や走行性能などを考慮して現在の全高に落ち着いたと思われます。

当然の結果ではありますが、物理的な全高の高さにより、見た目の広さ感のあるセレナのようにミニバンのロングセラーになるかに注目が集まります。

(塚田勝弘)

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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