とにかく驚きを隠せないのが、レクサスブースの作り。
他のブースがひたすら自社の製品をアピールしまくっているところに、
レクサスは物凄い変化球を投げてきました。
レクサスの「世界観」のみを、訴えるブース演出にしたのです。
ブース建屋の作りからして、異彩を放っています。
外から全貌が見えないよう、黒い壁で全体を囲っているのです。
壁にはレクサスのロゴ以外何もない、その代わりにシャンデリアが数個、窓枠に飾られるという、限られたVIPしか入れない会員制高級ラウンジのような、一見さんお断りオーラを発しています。
中に入ると、そこには純白のスーパーGTマシン、LF-CC(の原寸大模型)が鎮座しています。それも1台のみ、です。
もちろん、コンセプトカー製作が間に合わなかったわけではけっしてなく、狙いすました演出です。
そして周りを取り囲んでいるのはピットクルーを模したマネキンなのですが、みなさんすべて、純白のフォーマルウェア! スーツスタイルにサングラス、足元はエナメルシューズを履いています。
前衛すぎて素人には何がなんだかわかりませんが、一度見たら脳裏に焼き付いてしまうところと、訪れたお客さんが「何これ~」と歓声をあげながらもこぞって写真を撮りまくっていたことから、ひとまず成功といえるでしょう
リアルワールドなカーショーの世界に、フィクションを持ち込んだレクサス。
ちょっとキモいと感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、じつは根底には奥深きレクサスのカルチャーが流れるこの演出。あなたなら、どう感じますか?
(畑澤清志)