2014年1月7日~10日にラスベガスで開催される家電中心の見本市「CES2014」において、フォードが太陽光発電パネルをルーフ上に配したコンセプトカー「C-MAXソーラーENERGIコンセプト」を発表します。
フォード初の量産プラグインハイブリッドカーである「C-MAX ENERGI」をベースに、フォードとサンパワー社、ジョージア工科大学の共同プロジェクトとして開発された太陽光で走ることのできる新ハイブリッドコンセプトなのです。
これまでルーフなどにソーラーセル(太陽光発電システム)を搭載したクルマというのはありました。日本でもトヨタ・プリウスや日産リーフが小さなソーラーセルをオプション設定していますが、それらは発電をクルマの移動エネルギーとしてではなく、12Vバッテリーの充電や換気装置の電力として使用するというものでした。
しかし、CES2014にて発表される「C-MAXソーラーENERGIコンセプト」は、太陽光のエネルギーによってクルマを走らせるというところが注目なのです。もちろん、ベース車同様に外部充電やガソリン給油は可能。電気だけで21マイル(約33.6km)、トータルで620マイル(約990km)の航続距離を実現しています。
そのポイントとなるのは、フレネルレンズを利用して太陽を追跡、太陽光を集めるというシステムにあります。これにより、従来の8倍となる発電能力を実現。普通充電で4時間相当の発電量となっているといいます。つまり、近距離ユースであれば、ほぼ太陽光で動くことが可能なオフグリッド(充電不要)かつ給油もいらないハイブリッドカーといえるのです。
その近距離ユースに限れば、平均的なユーザーでは75%の走行距離を太陽光からのエネルギーでカバーできる可能性もあるということ。CESでの発表以降に予定されている実証実験で得られるデータや知見は、次世代エコカーの新スタイルを提案しそうです。
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(山本晋也)