N-BOXから進化したN-WGNの上質な走り【N-WGN試乗記03】

N BOX(N BOX +)、N-ONEと同じプラットフォームを使うホンダN-WGNは、背を高くした軽ハイトワゴン系でありながら、軽自動車の中でも乗用系らしい上質な走りを求められるクラスでもあります。

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N BOXはスーパーハイト系とはいえピッチングがやや大きめで、NA仕様はボディの重さを感じせるだけでなく、ロールも大きめでしかもローススピードも速いなど、走りに関しては割り切りも見え隠れしました。

N-WGNは従来よりも高強度なハイテン材を使うなど、ボディの軽量・高剛性化を進めるだけでなく、空力パーツの配置見直しや細部のデザイン処理により空力にもかなり力を注いだとのこと。

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最初に試乗したのは、NAエンジン搭載車の「G・Aパッケージ」で、13インチのダンロップ・エナセーブを履いたモデル。N-BOXと比較するとピッチングも抑えられており、全体的な乗り味は一段と洗練されています。

ロールは背の低いN-ONEよりも大きめですが、きついコーナーでも急にグラリと傾くのではなく、舵角に対して違和感のないロール量とスピードで傾きますから、たとえば首都高速の急なコーナーでも恐怖心を抱くことはありませんでした。

つぎに乗ったターボ仕様は短時間の試乗でしたが、さらに好印象で、14インチタイヤとフロントにスタビライザーを備えるだけあって直進安定性はもちろん、ハンドリングの手応えもより伝わってきます。少しアンダーステア傾向になりますが、スタビの存在は高速域になるほどありがたみを感じさせます。

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エンジンは、NAでも街中なら十分なトルクで、吹け上がりもよく「ECON」をオフにすれば高速道路の追い越しも普通にこなしてくれますから、街中中心ならNAで必要十分以上。

しかし、高速道路もよく使うのであれば登坂路でも余裕の走りを披露するだけでなく、スタビも付くターボがオススメです。

(塚田勝弘)

この記事の著者

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塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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