第3回TPP日米自動車交渉がワシントンDCでスタート! 安全基準などを議論

9月末に東京都内で開催された第2回TPP日米2国間平行交渉で、日米代表により、保険などの非関税措置や自動車の安全基準を中心に交渉が行われました。

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交渉では日本が米国の「非関税障壁」撤廃要請に対して譲歩を求めたものの、米国側は米国産車の対日輸出拡大に向け、改めて自動車の安全性や燃費、騒音など日米で基準が異なる規制の統一を要求、議論は平行線に終わりました。

そして今回、3回目となるTPP日米2国間平行交渉が舞台を米ワシントンDCに移して10月21日から23日にかけて開催されています。 

今回の交渉では自動車、保険、知的財産が主テーマとなっており、特に世界的に見ても敷居が高いとされる日本の自動車の安全基準を米国並みに緩和するかどうかの非関税分野について引き続き話し合いが継続されている状況。 

米国は日本に対して規制緩和受け入れ要請の姿勢を崩していないようで、オバマ大統領が目指す年内妥結に向けて何としても具体的な合意に繋げたい考えのようです。 

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(出展 外務省)

既に日本側は第1回日米2国間平行交渉で日本車にかけられている米国の高関税について、「TPP交渉における最も長い段階的な引き下げ期間によって撤廃され、且つ最大限に後ろ倒しされる」との合意内容で米国側に大きく譲歩済み。 

また米国製輸入車の簡易認証制度における一型式あたりの年間販売予定上限台数引き上げ(2,000台→5,000台)などでも譲歩。 

9月末の第2回日米2国間平行交渉の場でも日本へ一方的に妥協を求める米側に対して、外務省はさすがに安易に要求を呑むわけにもいかず、今のところ防御の姿勢を崩していないようです。 

おりしも米国は今月に入って政府機関の一部閉鎖など、債務不履行(デフォルト)の危機に陥り、TPP首脳会議で旗振り役のオバマ大統領の欠席が続くなど、TPPの先行きに暗雲が立ち込めており、年内妥結も不透明な状況となっています。 

米国が日本側に規制緩和処置を急がせる一方で、日本側に時間的な余裕が出て来たことから、今後の交渉展開に有利な情勢となりつつあり、交渉の行方が注目されます。 

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 (Avanti Yasunori) 

この記事の著者

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Avanti Yasunori

大手自動車会社で人生長きに渡って自動車開発に携わった後、2011年5月から「clicccar」で新車に関する話題や速報を中心に執筆をスタート、現在に至る。幼少の頃から根っからの車好きで、免許取得後10台以上の車を乗り継ぐが、中でもソレックスキャブ搭載のヤマハ製2T‐Gエンジンを積むTA22型「セリカ 1600GTV」は、色々と手を入れていたこともあり、思い出深い一台となっている。
趣味は楽器演奏で、エレキギターやアンプ、エフェクター等の収集癖を持つ。
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