北海道グルメをめぐる旅【海鮮編】

北海道グルメ

北海道旅に期待するものといえば、それはもう新鮮な海の幸ですよね!今回は函館を起点に海沿いをぐるっと時計回りにレポートします。

海鮮・魚貝類の旬は北海道内でも道北/道東/道南など地域によって変わるので、ご旅行の際はあらかじめ調べておくといいですよ。今回ご紹介するグルメ情報も時季的に旬が過ぎてしまったものもありますが、来年のために心の片隅にメモっておいてください(笑)

写真 左上:花咲ガニ(根室)、右上:ウニ(積丹)、左下:イカ(函館)、右下:甘エビ(余市)

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まずは函館からスタート!函館と言えば観光客にも人気の市場があることでも知られる海鮮の宝庫。中でも新鮮なイカ刺が定番です。写真は居酒屋【ヤン衆漁場】のイカお造り。新鮮でなければ生のイカワタなんて食べられません!これを醤油に溶かして食べるとまた味に深みが出て美味しいんです!

函館でイカと言えば「ヤリイカ」か「真イカ(スルメイカ)」で、1〜5月はヤリイカ、6〜12月は真イカの漁期になります。

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同じく函館の有名店【きくよ食堂】のミニ丼、イクラ/ウニ/3色(イクラ・カニ・写ってないけどウニ)。どんぶりは手のひらサイズでも具の量はたっぷり!

神恵内プチダイヴうに丼

函館から松前〜江差〜せたな町〜岩内と海鮮グルメスポットは数あれど、お次ぎは積丹半島の絶景スポット・神威岬にも近い珊内唯一のレストラン【プチダイブ】のウニ丼です。旦那さんが漁師だけあって、新鮮なウニが満載でした!

積丹半島ではムラサキウニ=白、バフンウニ=赤と呼び、ウニ漁解禁は6月初旬〜8月下旬まで。

余市_柿崎

積丹町〜古平・美国と通り抜け、道の駅【スペース・アップル・よいち】や【ニッカウヰスキー工場】があることでも知られる余市の【柿崎商店】も北海道ガイドブックの常連です。

ホッキ貝の旬(漁獲時季)は7〜8月。こちらの海鮮丼、左側にあるホッキ貝の先端が茶色いのは新鮮な証!ふだんスーパーなどで見慣れている赤い色は「加熱済み」ってことなのです。

来る9月29日に【味覚の祭典よいち大好きフェスティバル】が開催されます。

増毛「まつくら」

石狩湾を左手に、余市〜小樽〜石狩〜雄冬岬を抜けると増毛(ましけ)に到着。【寿司のまつくら】は新鮮かつボリューミー!大食い自慢なら、是非「ジャンボ生ちらし」にチャレンジしていただきたい。この写真の盛り合わせがすべて丼に乗っていると言っても過言ではありません。週末ともなれば行列必至の人気店です。

5月には【増毛えび地酒まつり】、9月には【増毛町秋味まつり】を開催。

稚内_うぶかた

増毛から留萌〜苫前〜初山別〜天塩も海の幸満載なのですが、なんたって北海道は九州よりも広いので、ちょっと端折ります。最北端の手前・稚内駅から徒歩約5分、【うぶかた】の海鮮丼です。稚内といえばラーメンというイメージが強いですが、カニ飯やタコしゃぶ店もあり幅広い海鮮が味わえます。実は稚内はミズダコの漁獲量が日本一!旬は4〜6月です。

来る8月24〜25日、食による「賑わいのある街」をテーマに【最北端・食マルシェ2013】が開催されます。

さるふつ公園_ホタテカレー

最北端・宗谷岬〜オホーツクに突入。道内でも特に水温の低い猿払村で育った帆立は甘味が強くて身が大きいと評判。写真は道の駅【さるふつ公園】併設のレストラン【風雪】の人気メニュー、ホタテカレーです。これ、ジャガイモじゃないんですよ、帆立ですよ。スプーンでサクっと切れるほど新鮮です!

猿払村のホタテ漁は3〜11月、旬は6〜8月です。毎年7月に、猿払の旬を味わう【さるふつ観光まつり】が開催されます。

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枝幸〜雄武〜紋別、またサロマ湖〜網走とオホーツク沿岸も海の幸満載なのですが…いくらなんでも端折り過ぎ!? 知床・ウトロの【料理茶屋 八重樫】です。お任せ寿司盛りはその日の仕入れによって内容が変わります。

漁港あるところ絶品海鮮あり!ウトロ漁港の水揚げの8割はサケ・マスで、あの幻の鮭【鮭児(けいじ)】が揚がることも。旬は11月、運が好ければ【料理茶屋 八重樫】でも味わえるかも。ただし【時価】ですが…。

尾岱沼_シマエビ沖漬け

知床峠を越えて羅臼〜標津町を過ぎて野付半島・尾岱沼へ。尾岱沼といえば真っ先に思い浮かぶのが北海シマエビ!今年、北海シマエビの沖漬けを初めて食べて衝撃を受けました。冷凍なので日持ちする上に、なんという旨さ!2〜3パック買っておけばよかった!

野付_トドワラ 

北海シマエビと言えば、すでに茹でられたものが一般的。非常にアシが早く弱いため、水揚げしたその日に茹でられてしまうのがほとんどなのです。しかし、生の北海シマエビを味わえるのが【野付半島ネイチャーセンター】内にあるレストラン【トドワラ】。茹でると真っ赤になる北海シマエビも、生の状態では薄緑色をしてるんですね。頭と身を外したら、すぐに食べてください。時間をおくとキュ〜っと縮こまってしまいます。ねっとりとした甘味が濃厚でプリップリでした!

北海シマエビを獲るための帆船「打瀬舟(うたせぶね)」は尾岱沼の伝統漁法で、遊覧船からも見ることができます。北海シマエビの旬は6〜7月、6月下旬に【尾岱沼えびまつり】を開催。

根室_カネイ水産

さて、いよいよ最東端・納沙布岬の玄関口、根室です。根室と言えばカニ、それもミルキーな花咲ガニで決まり!【カネイ水産】では花咲ガニを購入すると、こ〜んな定食にしてくれちゃいます!カニの料金だけで、このサービスは嬉しい!

花咲ガニの旬は7〜9月。毎年9月初旬に【根室かに祭り】が開催され、花咲ガニはじめ毛ガニや魚貝類・水産加工品などが販売されます。

厚岸グルメパーク

根室から西へ、牡蠣で有名な厚岸も外せません。道の駅【厚岸グルメパーク】2階の【炭火】では、その名の通り牡蠣はじめ魚貝類などをその場で焼いて食べることができます。生け簀には大量の牡蠣が!地方発送もOK。

お土産なら厚岸漁港近くの厚岸漁業協同組合直売店 【エーウロコ】、お食事なら子野日公園となりの【厚岸海産】もオススメです。

一般的に牡蠣の旬は秋〜冬といわれていますが、厚岸周辺には水温があがりにくい海域があるらしく、そこで牡蠣の生育をコントロールすることによって通年で美味しい牡蠣を提供できるのだそうです。毎年5月に【あっけし桜・牡蠣まつり】、10月初旬から約10日間にわたって【あっけし牡蠣まつり】が開催されます。

襟裳岬_海鮮丼

白糠〜浦幌〜広尾町と南下して、ついに北海道の最南端・襟裳岬に到達。えりも町の特産品は、料理の基本・出汁の極め手ともいえる日高昆布。昆布の森が海の幸を支えているのです!(?)
襟裳岬のレストハウスでは新鮮魚貝類をふんだんに使用したメニューが盛りだくさん。特にツブは大きくて肉厚です!

毎年10月第1日曜日に【えりも海と山の幸フェスティバル】が開催されます。

この先にも鵡川のシシャモ、室蘭のクロソイ、長万部のカニ飯、恵山の根ボッケなどなど海鮮グルメは尽きません。美味しいものを巡る旅は、まだまだ続きそうです。

(松本しう周己)

この記事の著者

松本しう周己 近影

松本しう周己

高校は美術科を卒業し、印刷会社のデザイン部に就職するも2年足らずで退職してフリーターに。主にコンサート・イベント関係で全国を駆け回る。その後、なぜかウェブデザインの道へ。仕事としては車との接点はまったくないが旅行好きでドライブ好き、20年前から道の駅などで車中泊していた。
「ネットを通して仕事ができれば、どこにいても構わないのでは」と、2005年、ついにキャンピングカーを自宅兼仕事場としてしまった。根は機械オンチなため、日進月歩の日々。
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