以前にもレポートしましたが、クルマの室内は「梅雨明け宣言」とは無縁、思った以上に湿気にさらされているという事実をご存知でしょうか。
湿気から発生するカビ・雑菌が原因となり発するイヤなニオイ、これが気になって室内を清掃するものの、がんばったわりにイマイチ効果が薄い…。
よくあるのが、コイン洗車場などで、フロアマットを洗うケース。機械を通せば汚れは落ちるのですが、洗った後、よく乾かさないで車内に戻してしまうため、そのマットが湿気の温床になってしまい、より一層ニオイが取れないケース。
しかし、丸洗いできるマットはまだいいほうで、お手上げのなはシートです。
いまではシート丸洗いをうたう業者の数も増えてはきましたが、脱着を含めた工賃は数万円になるうえ、乾燥のため要する1週間以上の長い預かり期間など、ファーストカーに施行するのは、まだまだ現実的ではないかもしれません。
というわけで結論を先に言ってしまえば、「シートは汚さないのが一番」ということになります。
「防水」「撥水」をうたったシートであれば、表面の防水加工により、ジュースをこぼしてしまったりしても、拭けばすぐ水滴が取れます。結局のところ汚れが繊維の間に入り込まないので、機能的に「防汚」だということ。これなら安心です。
シート繊維の奥の奥にまで入り込んだ汚れを取る方法として、ご家庭用の「ふとんたたきを使う」というテクニックがありますが、たしかにこれは有効。ただし、やったことのある方ならわかってもらえると思いますが、叩けども叩けども、永遠にホコリが出てくるのではないかと思うくらい、キリがありません。さらにこの方法は、やればやっただけ、繊維も、中のクッション材も傷めつけてしまいます。
新車装着の撥水シート採用で抜きんでているのは、やはり日産。エクストレイルで定評の撥水シートの考え方を、キャラバンにも広げています。
もちろんシートカバーも効果大。通販サイト等で検索してもらうとわかるとおり、様々なタイプがリリースされています。
少し前までは「防水シートカバー」というと、ウエットスーツ地の蒸れやすい素材が多くを占めていましたが、通気性の高いサラサラした素材も出回るようになってきました。安いものなら1,000円を切った価格で流通しているものもあります。
夏のレジャーシーズン真っ盛り。マリンレジャーなど“濡れる”要素がいっぱいの車内空間を、少しでも快適にしましょう。清潔な車内は、愛車を手放す際の下取りにも有利になりますよ。
(畑澤清志)