ホンダが超小型EVを今秋から全国3カ所で社会実験開始 !

ホンダが今秋から熊本県や沖縄県で予定している同社の超小型EV「マイクロコミュータープロトタイプβ」を使った社会実験に新たに「さいたま市」を加えるそうです。 

これにより、同社の社会実験は全国3ヶ所で行なわれることに。 

ホンダ マイクロコミュータープロトタイプβ

この社会実験は国土交通省主導で導入を進めている超小型モビリティー区分、及び欧州L7カテゴリー(バッテリーを除いた重量400kg以下、出力15kW以下)を視野に入れた近距離移動用の超小型EVを用いて、様々な用途での可能性を検証するもの。 

<検証事項>
・高齢者層の近距離圏内の日常的な移動支援
・通勤や業務目的のカーシェアリング
・子育て層に対しての価値検討 

ホンダの超小型EV「マイクロコミュータープロトタイプβ」は次世代コミューターとして、ボディを選べる構造の「バリアブル・デザイン・プラットフォーム」を採用していることが特徴となっています。  

タンデム(前後各1名)乗車のコミューターで、リヤシートを交換すれば大人1名+子供2名乗車にも対応。

また、モーター、バッテリー、コントローラー等を床下に収めて基本となるプラットフォームを作り、そこに用途に応じたボディや内装を搭載することで多様なコミューターを生み出せる構造になっています。

ホンダ マイクロコミュータープロトタイプβ

さいたま市で先行して実証実験を開始している「HSHS」(ホンダ スマートホームシステム)と連携させ、コミューターとしてだけでなく、家庭用蓄電池としても機能させることも考慮されていると言います。 

同社は3つの自治体と共同で、それぞれの地域に合わせた取り組みを行なう計画で、国土交通省の支援対象期間である2016年3月までに検証を完了する予定。 

ちなみに各自治体での検証内容は以下となっています。 

■さいたま市での検証事項

・人口120万人の大都市特有の移動問題解決
・HSHSと連携させた家庭用蓄電池としての機能
・街作りへの超小型モビリティ組み込み 

■熊本県での検証事項

・都市部から地域移動への適用
・観光地としての魅力の創出
・環境エネルギー問題改善効果 

■宮古島市での検証事項

・最大走行距離が短い離島での街づくり
・CO2排出量低減効果
・再生可能エネルギーを使った運用 

ホンダは「市と協力してワクワクする社会を目指したい」としており、都市部の渋滞対策や二酸化炭素削減効果などを検証、市民にも試乗してもらう考えと言います。 

<ホンダ マイクロコミュータープロトタイプβ諸元>

全長:2500mm 全幅:1250mm 全高:1445mm
最高速度:80km/h 後続可能距離:60km程度
充電時間:3時間未満 バッテリー:リチウムイオン
最高出力:15kW 

ホンダ マイクロコミュータープロトタイプβ

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 (Avanti Yasunori) 

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この記事の著者

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Avanti Yasunori

大手自動車会社で人生長きに渡って自動車開発に携わった後、2011年5月から「clicccar」で新車に関する話題や速報を中心に執筆をスタート、現在に至る。幼少の頃から根っからの車好きで、免許取得後10台以上の車を乗り継ぐが、中でもソレックスキャブ搭載のヤマハ製2T‐Gエンジンを積むTA22型「セリカ 1600GTV」は、色々と手を入れていたこともあり、思い出深い一台となっている。
趣味は楽器演奏で、エレキギターやアンプ、エフェクター等の収集癖を持つ。
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