9月上旬に発売が予定されている新型フィットのプロトタイプにテストコースで試乗することができました。
3世代目となる新型フィットは現行モデルと同じように、標準タイプとスポーティグレードのRS、ハイブリッドという3タイプを用意。パワートレインも3タイプあり、すべて新開発されています。アトキンソンサイクルの1.3リッター(CVT/5MT)と直噴1.5リッター(CVT/6MT)、1.5リッター+モーターのハイブリッド(7速DCT)の3タイプを設定。ハイブリッドの燃費はアクアを超える、ガソリン量産車世界最高となる36.4㎞/Lを達成しています。
スタイリングは全体的なフォルムこそ、歴代フィットに準じたテイストを踏襲していますが、フロントとリヤのデザインを大幅に変更することで、上質かつスポーティな雰囲気に仕上げています。初代と2代目は変化が少なかったですが、新型はひと目で3代目と分かる存在感のあるデザインとなっています。
ボディサイズは全長がプラス55㎜、ホイールベースも30㎜延長されていますが、全幅や全高は先代を踏襲。ホイールベースが伸びたこともあって、後席の居住空間は乗った瞬間に広くなったと感じられます。それもそのはずで前後の乗員間距離は80㎜も拡大されているそうです。
新型はルーフラインをリヤに向かって徐々に下げているので頭上空間は多少犠牲になっていますが、それでも頭上には十分なゆとりがあります。歴代同様にセンタータンクレイアウトなので、後席座面の跳ね上げ機構も装備されています。
インテリアび質感を大幅に向上させているのも魅力。インパネには高級車の本革ダッシュボードを連想させるステッチ状のデザインが施されていたり、オートエアコンやナビにはタッチパネルスイッチを採用するなど、コンパクトカーを感じさせない仕上がりとなっています。
VSA(横滑り防止装置)は標準装備され、ムーヴに近いシステムの比較的な安価な低速時の衝突回避支援ブレーキも設定される模様。
ざっとアウトラインをお伝えしただけでも、これだけ基本性能をアップしている新型フィットは、間違いなく大ヒットモデルになるでしょう。
(岡島 裕二)