クルマ好きであれば、誰もが憧れるスーパーカー。その最高速度は新幹線「のぞみ」の営業最高速度である300km/hを超えるクルマが何台も存在します。
今回はそんな新幹線を超える神速市販車トップ5をご紹介します。
第5位 ケーニグセグ CCX
ケーニグ セグCCXは1994年に実業家クリスチャン・フォン・ケーニグゼグによって設立されたケーニグセグ オートモーティブが誇るスーパーカー。1996年に登場したケーニグゼグ初のスーパーカー、CCの誕生から10年目にあたる2006年2月のジェノバモーターショーにて正式発表されました。エンジンはオールアルミ製4.7L V8DOHC+ツインスーパーチャージャーをミッドシップに搭載し、最高出力806bhp / 6900rpm、最大トルク93.8kgm /5700rpmを発生します。
組み合わせられるトランスミッションは6MT。この驚愕のスペックを超軽量で空力特性に優れたなカーボンケブラー製ボディに搭載。0-100m加速は3.2秒、最高時速395km/hとなっています。
特徴的なのはなんといってもドアの開き方。外側にせり出して直角に開きます。エクステリアやスペックだけでなく、ドアの開閉もスーパーカーらしい仕様となっているのが特徴です。ちなみに登場当時の価格は日本円で推定1億2500万円だったとか。
第4位 サリーンS7 ツインターボ
マスタングのハイパフォーマンス仕様などでお馴染みのアメリカのサリーン社が2000年にル・マン24時間耐久レース用のGTマシンS7Rを発売し、ロードゴーイングカーとして改良を加えたのがサリーンS7。そのS7をさらにパワーアップさせたのが2005年にマイナーチェンジしたサリーンS7ツインターボです。S7ツインターボはそれまで発売されていたS7のエンジンから、S7ツインターボ用に完全な新設計として新たにつくられ、750hpと97kgmのトルクに耐える為のドライブトレインの強化、サスペンションの変更を含むシャシーの補強、ボディのエアロダイナミクスの改善も同時に行われています。
S7ツインターボのエンジンはオールアルミ製7.0L V8 16バルブOHVを搭載。最高出力は750bhp /6,300rpm、最大トルクは97kgm /4,800rpmを発生します。組み合わせられるトランスミッションはオールシンクロメッシュの6MTを搭載。最高速度は399km/hを誇ります。ほとんどレースカー仕様のサリーンS7ツインターボですが、日本にも正規輸入され、もちろん公道を走ることも可能です。気になるお値段は8925万円となっています。400キロ近くのスピードが出るスーパーカーとしてはリーズナブル?な方だといえそうです。
第3位 ケーニグセグ アゲーラR
ケーニグセグ アゲーラRは前述のCCXの後継モデルとして登場したアゲーラの性能をさらに向上させたモデルです。登場時、エンジンはベースとなるアゲーラと同じく5.0L V8 DOHCツインターボを搭載し、最高出力は1,115ps/6,900rpm、最大トルク1200Nm/4,100rpmを発生します。最新の2013年モデルでは1140psにパワーアップし、レブリミットも7,250rpmから7,500rpmに引き上げられています。組み合わされるトランスミッションは7速デュアルクラッチ式。ボディはカーボンファイバー製でCd値0.26という優れた空力特性を誇ります。また、ドアはケーニグセグCCX同様外側へせり出し直角に開くタイプとなっています。
アゲーラRは数々の速度記録を樹立し、ギネスブックにも認定されており、2011年12月に「停止状態から300km/hまで加速して再び停止するまでが最も速い2人乗りの市販車:記録21.19秒」が正式にギネス記録に認定されています。アゲーラRの最高速度は418km/hとされていますが、理論上では440km/hで走行することも可能だそうです。価格は日本円で約1億3000万円。
第2位 SSC アルティメットエアロ
シェルビー・スーパーカーズが制作するスーパーカーがアルティメットエアロ。それまでケーニグセグCCXやブガッティヴェイロンが誇っていた世界最高速度を塗りかえるために生まれたクルマともいわれています。
エンジンは6.3L V8 OHV 16バルブ ツインターボを搭載し最高出力1287ps/6950rpm、最大トルク153.8kgm/6150rpmを発生します。組み合わされるトランスミッションは6MT.スチール製のスペースフレームにカーボンコンポジットボディが組み合わされ、徹底した軽量化が施されています。
ブガッティヴェイロンとともに、常に世界最高速を目指すアルティメットエアロは毎年のように進化し、2007年にはアルティメットエアロTTで樹立したギネス記録は2010年にブガッティヴェイロン16.4スーパースポーツに塗りかえられています。しかし再びSSCアルティメットエアロの後継モデルであるトゥアタラが発表となり、7リッターV8ツインターボエンジンで1369psを発生するマシンで、SSCはヴェイロンの記録に挑みます。
第1位 ブガッティヴェイロン 16.4スーパースポーツ
登場以来、常に最高速度記録に名を連ねるのがブガッティヴェイロン16.4。2005年の東京モーターショーに出展され、世界限定300台で発売されました。エンジンは8.0L W16気筒を4つのターボチャージャーで加給します。デビュー当時のモデルでは1001馬力を発生しトランスミッションは7速デュアルクラッチ式DSGを搭載。駆動方式は4WDとなっています。0-100km/hまでは2.5秒、最高速度は407km/hを誇っていたヴェイロン16.4は、ケーニグセグCCXやSSCアルティメットエアロと速度記録を切磋琢磨しながら、数々の追加モデルを発表してきました。
2010年7月に大容量ターボチャージャーや大型インタークーラーなどを装備し最大出力を1200ps、最大トルクを153kgmまで引き上げ、足回りは、スプリングやスタビライザーをさらに強化したヴェイロン16.4スーパースポーツでエーラ・レッシーン・テストコースにて、元F1レーサーでもあるピエール・アンリ・ラファネル氏のドライブにより2回の計測の平均速度である、431.072km/hがギネス認定されました。ちなみに日本でも発売されたブガッティ・ヴェイロン 16.4 スーパースポーツの価格は、2億8900万円となっており、最高速も金額も驚愕の数値といえます。
80年代のスーパーカーブームを知る人にはフェラーリやランボルギーニの名前が出てこないのが少しさみしい感じですが、新世代のスーパーカーとしてケーニグセグやSSC、ブガッティは世界中に名を轟かせています。最高速度もそうですがこれらのスーパースポーツは金額も郊外に一戸建てが買える金額から都内に購入マンションが購入できる価格まで驚愕の金額となっています。日本ではその超越した走行性能を発揮できるのはサーキットくらいしかありませんが、是非一度ステアリングを握ってみたいクルマばかりですね。
(井元 貴幸)