のちにパサートCCや6シリーズグランクーペ、A7などのフォロワーを生んだセダンとクーペを融合させたCLSは、登場時の下馬評を覆して成功モデルになりました。さらに、ステーションワゴンとクーペを融合させたいままでにないフォルムと、マスとしての大きさがハンパではなく、周囲への威圧感ではSクラスのロングやSLをも凌ぎそうなのがCLSシューティングブレークではないでしょうか。
今回新たに加わったのは、「CLS 63 AMG 4MATIC」と「CLS 63 AMG 4MATIC シューティングブレーク」で、AMGが手がけた「AMG 4MATIC」を搭載。トルク配分はリヤ重視の「33:67」で、高い操縦安定性と圧倒的な加速を両立しています。さらに、専用開発の「3ステージESP」によるトルクベクトリングブレーキにより、4WDの泣き所であるアンダーステアを検知するとブレーキ制御によるトルク配分を最適化するシステムも用意されています。
今回新たに「CLS 63 AMG S」というモンスターモデルも設定されました。5.5LのV8ツインターボでも不足という御仁がいるのか、ニーズがあるのかは驚きですが、同エンジンをチューニングすることで28psアップの586ps、80Nmプラスの800Nmを達成。
もはや最大トルクは切りがいい数値だな、としか思えない怪物ぶりで、AMG RIDE CONTROLパフォーマンスサスペンション、AMGリミテッドスリップデフによりハンドリングを高め、サーキット走行に備えているとのこと。
外観ももちろんただ者ではなく、カーボンパーツを随所に採用した「AMGカーボンパッケージ」や専用デザインで鍛造のチタニウムグレーペイント19インチAMG5ツインスポークアルミホイール、AMGレッドブレーキキャリパーなどを搭載しています。内装は、AMGカーボンインテリアトリムやアルカンターラ仕上げのAMGパフォーマンスステアリングなどが用意されています。
さらに、「素」のCLS 63 AMGも左ハンドルから右ハンドルに変更し、エンジンを410ps/800Nmに引き上げるなどの一部改良を実施しています。
価格はCLS 63 AMGが1655万円、CLS 63 AMG 4MATICが1685万円、CLS 63 AMG Sが1915万円、CLS 63 AMG S 4MATICが1930万円、CLS 63 AMG 4MATIC Shooting Brakeが1710万円、CLS 63 AMG S 4MATIC Shooting Brakeが1955万円です。
(塚田勝弘)