FORESTER LIVE 密着取材で新型フォレスターの輸出仕様を編集長と工藤 貴宏氏が堪能している頃、筆者はSUBARU SUV Snow Meetingのメディア試乗会で国内仕様の新型フォレスターをしっかりチェックしておきました。
今回試乗してきたのは新型フォレスターの中でも人気の最上級グレード「2.0XT EyeSight」そのなかでもメーカーオプションがフル装備されている仕様(OPコード:GT)をチェックしてきました。
新型フォレスターは悪路でもひるむことなく走れる走破性の高さ。以前紹介したX-MODEをはじめ200mmのロードクリアランスや熟成のシンメトリカルAWDの採用によりオフロードだけでなく、オンロードでの走りの気持ちよさも実現しています。
SUVでありながら280psという高出力を誇るFA20 DITエンジンは、スバル独自の直噴技術を採用することでJC08モード13.2km/Lを達成。高出力と低燃費を実現しています。
新型フォレスター2.0XT系では、これまでのスバルのターボモデルのアイデンティティとも言えるボンネットに備わるエアインテークを廃し、フロントグリルからボンネット裏に装着されたダクトを通しインタークーラーを冷却します。
これによりエクステリアはターボモデルでもすっきりとした印象となりましたが、古くからのスバリストからはちょっと寂しいという意見も出ているようです。
全方位SUVとしてアウトドアでも活躍するフォレスターにはクリーンサイドシルと呼ばれるドア一体型のサイドシルを採用することで乗り降りの際に衣服の汚れを防止する工夫もされています。
インテリアではインプレッサSPORT・G4のインパネをベースとしたものを採用しており、ソフトパッドや見やすいマルチファンクションディスプレイなど質感と機能性も両立したインテリアとなっています。
シフトレバーパネルにはフォレスター専用のピアノブラックパネルが採用され、インプレッサシリーズより、さらに質感が向上しています。
試乗車はメーカーオプションの本革シートが採用されており、本革仕様車には定番のシートヒーターが装備されています。このシートヒーター、冬場には何とも嬉しいアイテムですが、これまで多くのクルマで本革仕様でないと装備されないアイテムでした。しかし新型フォレスターでは2.0XT系、2.0i-S EyeSightにはファブリックシートでも標準装備されます。
インテリアでは従来モデルより細かな収納が多いフォレスター。新型でもそれは継承されています。センターコンソールボックスはトレイ内蔵型の2段式となっていますが、使い勝手としてはトレイに小銭を入れている時などに下の段の物を取り出すのに少々不便を感じます。
しかしボックス内にはボールペンなどの筆記用具を収めるスペースがあるなどの細かな配慮はされているだけに少々残念なポイントでもあります。
後席は室内空間の拡大に加え、フロントセンターコンソールの後端形状を見直すなどの工夫がされており、十分な広さを確保しています。
ラゲッジスペースはクリッカー取材班の荷物もすっぽり飲み込んでしまった記事の通り、こちらも十分なスペースを確保。6:4分割可倒シートはラゲッジからのスイッチ操作でもワンタッチで格納することができます。
スバル初採用となるパワーゲートはアクセスキーやリヤゲートのスイッチだけでなく運転席からも操作が可能。メモリー機能を装備することで自宅ガレージなどで開閉に制約がある場合でもリヤゲートを気がねなく開閉することが可能です。
滑りやすい路面でもイージーにドライブすることのできる新型フォレスターは高いユーティリティを備えることで、スキーやスノボのウィンターシーズンだけでなくこれからの春の行楽シーズンにも大活躍する頼もしい相棒と言えそうです。
(井元 貴幸)