34年間に渡って基本設計はそのままに進化してきたメルセデス・ベンツGクラスをベースに、AMGがスペシャルなショーカーを生み出しました。
それが「G63 AMG 6×6」です。
通常のGクラスを伸ばして、一軸増やし、荷台もプラスしたダブルキャブ・ピックアップスタイルとなっている「G63 AMG 6×6」は、市販モデルであるGクラスの延長にあるといいます。
エンジンはV8ツインターボで最高出力400kW(544馬力)、最大トルク760Nm。トランスミッションはAMGスピードシフトPLUS 7G-Tronicとしています。そして注目は、単に一軸増やした6輪仕様ではなく、しっかりと全輪に力を伝える6輪駆動になっているという点です。
ボディサイズは全長5.87m、全幅2.1m、全高2.3mで、車重は3.85t。大柄なボディは、むしろダカール・ラリーなどの走るカミオンクラスを思わせるものですが、前述のパワフルなエンジンのおかげでAMG Gクラスに期待する加速性能は十分に実現しているとのことです。
リヤの二軸について、前側のサスペンションをやわらかめにすることで接地性を向上、また5つのディファレンシャルにロック機構を備えたことで悪路走破性も高めているといいます。タイヤ外径は37インチ(約94cm)、それぞれに空気圧制御システムが組み合わされていることも走破性向上にプラスになっているとのことです。
まるで映画に出てくる探検用マシンを思わせる姿の「G63 AMG 6×6」。あくまでショーカーとしての提案ということですが、少量生産への対応も考慮しているといいます。たしかに中近東のセレブからオーダーが入っていそうな雰囲気です。
(山本晋也)