事故を未然に防ぐための運転法を学んでみませんか?【ホンダドライビングスクール】

自動車のハンドルを握る以上、我々は人命を守る義務が生じます。そのために常に安全運転を心がけないといけません。

もちろん事故は誰だって起こしたくはないものですよね。でもはがき4枚分の設置面積で支えられている車の限界を公道で体験するのはとても危険な話。こういった限界体験を低速で安全に体験することができるのをご存じですか? それがツインリンクもてぎのアクティブセーフティトレーニングパーク(ATSP)で実施されているHondaドライビングスクール(HDC)なのです。

そんなHDCをクリッカー編集部スタッフが体験してきました。

テングダンディも気合い十分のようですね。

HDCの講習プログラムはたくさん設定されていて、コーナリング、ブレーキング、危険体験、サーキット走行などを組み合わせて設定されていますが、今回は「スリパリーコーナリング」と「運転と反応」そして「スキッドリカバリー」を体験してみました。

スリパリーコーナリングは、水をまいた5種類の路面からなるコースを走るものです。様々な路面μの条件下で車がどのような挙動をするのかを安全に体験することが可能です。

タイルコースは圧雪路面をノーマルタイヤで走る感覚を体験することができます。

タイルコースの後半は逆バンクになっていて、速度をかなり落とさないとアンダーステアが出てしまいます。

続いて玉砂利を想定した石コース。

さらに金網を想定したグレーチングコース

アスファルト路面を挟んで最後は圧雪路をスタッドレスタイヤ走る状態を再現したコースとなっています。

路面μがころころ変化するので、運転方法もそれそれに合わせないといけません。
アンダーステアやスピンをさせないようにグリップ走行させるためには適切なスピードまで落とさないといけないことを体験することができますが、実はグリップ走行が一番いいタイムが出るということも体験することができます。

コーナリング講習は、スリパリーコーナリングのほかにハンドリングとJターンも設定されています。

また今回は体験しませんでしたがブレーキング講習では低速からのABSを効かせたブレーキング体験や、低μ路でのブレーキング、そして目標制動などのプログラムが用意されています。

危険体験はふたつのコースを使います。運転と反応は電光掲示板に出た情報に対して真っ直ぐフルブレーキングをするか、ブレーキングしながらハンドルを切って回避するかを瞬時に判断するというものです。


その前に、時速40km/hからABSを効かせたブレーキングを行なうと7m程で停止することが可能なのだということを学びました。

これに判断などの空走時間を加えると概ね20m程度になることを体験します。

これによって十分な車間距離が必要だということを体験することができるわけです。

最後は低μ路コースを使ってスキッドリカバリーを体験しました。

これは左右に動く板が車の後輪通過時点に作動して車のスピンを誘発するものです。

ここではスピンした際の素早いハンドル操作としっかりしたブレーキングを学ぶことで危険回避のトレーニングをすることができます。

この体験では40km/hと35km/hで進入するのですが、この5km/hの差が危険回避に大きな影響を与えることも学ぶことができます。

このHDSは予約制プログラムのほか予約不要で手軽に体験可能なショートプログラムも設定されているので、一度体験してみてはいかがでしょうか?

■ツインリンクもてぎアクティブセーフティトレーニングパーク
http://www.twinring.jp/astp/

(ぬまっち)

【トレーニングの様子をすべてご覧になりたい方はこちら】https://clicccar.com/?p=141461

この記事の著者

ぬまっち(松沼 猛) 近影

ぬまっち(松沼 猛)

1968年生まれ1993~2013年まで三栄書房に在籍し、自動車誌、二輪誌、モータースポーツ誌、鉄道誌に関わる。2013年に独立。現在は編集プロダクション、ATCの代表取締役。子ども向け鉄道誌鉄おも!の編集長を務める傍ら、自動車誌、バイク誌、鉄道誌、WEB媒体に寄稿している。
過去に編集長を務めた雑誌はレーシングオン、WRCプラス、No.1カーガイド、鉄道のテクノロジー、レイル・マガジン。4駆ターボをこよなく愛し、ランエボII、ランエボVを乗り継いで、現在はBL5レガシィB4 GTスペックB(走行18万km!)で各地に出没しています。
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