運転のしやすさにはいろいろな要素があるのだが、その中で割と重要な役割を果たしているのがトランスミッション、特にATだ。
マニュアルミッションは基本的にはアクセル操作がダイレクトにエンジンから駆動系に伝わるが、ATの場合はトルコンのスリップやキックダウンやシフトアップのタイムラグなどによって自分の感覚と少しズレが出る。
このズレがダイレクト感を損ない一体感を阻害する。思うように走らないと無駄なアクセル操作が増えてしまうので燃費にも悪い。
それを解消すべくマツダが取り組んでいるのがスカイアクティブ・ドライブだ。
ロックアップ領域を大幅に大きくすることでダイレクト感を作りだすというのが発想の原点にあるのだが、もちろんそれだけでなくエンジンとミッションの協調制御なども行い、運転のしやすさや一体感を作りだすととにも燃費にも貢献する。
今回の試乗でディーゼル、ガソリンとも思いのほか良好なデータを記録したが、これは少なからずミッションの働きによることろが大きいのだ。
(斎藤 聡)