宮城県黒川郡のセントラル自動車にてパプリカを生産する、というニュースが飛び込んできた。
トヨタのパブリカといえば、1960年代の人気コンパクトカー。いまでいうヴィッツに相当するトヨタのベーシックラインを担っていたクルマの名前だ。
パブリックカー(大衆車)に由来するという、このベーシックカー。後にスターレットへと名前を変えつつも、その車両型式「P」に名残のある、トヨタの原点ともいえるクルマだ。
そんなパブリカが復活するのか、と思ってしまいそうになるが、ちょっと違う。
……いや、だいぶ違います。
宮城県でトヨタが作るといっているのは「パブリカ(Publica)」ではなく「パプリカ(Paprika)」。
夏野菜、カラーピーマンとも呼ばれる「パプリカ」の農場をセントラル自動車の工場横に新設するという話であります。
具体的には、工場に隣接して新設されるパプリカ農場に対して、自動車工場内の自家発電機(ガスエンジン・コジェネ/発電効率49%と世界最高レベル)から排出する温水を供給し、ビニールハウスの温度維持に活用するほか、トヨタのモノづくりにおえるノウハウなどから農業の競争力を上げるということ。
こうした農商工の連携が東北復興の力になることを期待しましょう。
(山本晋也)