まず言えることはこのディーゼルエンジン、ディーゼルとしてではくエンジンとして非常に魅力的である、ということ。
この2・2Lターボディーゼルは、ビックリするくらい吹き上がりが軽く伸びやかで気持ちいい。アイドリングしていると、ガラガラ…というディーゼル独特のノイズと、コモンレースのインジェクターのカチカチ音が聞こえてくるので、否が応でもディーゼルエンジンであることを自覚させられる。
ところが、いざアクセルを踏んで走りだすとそれが判っていても心地よく楽しい気分になれるエンジンなのだ。振動も少ない。ターボのセッティングが絶妙で…というか、このエンジンだからこそターボとのマッチングがピタリと取れているのではないだろうか。そう思えるくらいターボとのマッチングがいい。
6速ATと組み合わせると1200回転くらいから上を使うことになるのだが、その回転からアクセルを踏んでもすぐさまターボが仕事を始め、厚みのあるトルクを発揮し、力強くクルマが走りだしてくれる。エンジンの爆発力が弱く爆発力が弱いとか、逆にエンジンの回転抵抗が大きくてエンジンが回りにくいといった感触は皆無。
このクラスというよりもディーゼルエンジンの中で世界1のエンジンといっていいのではないかと思う。
(斎藤 聡)
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