『スバルBRZ』 市販車発売ホヤホヤ試乗レポート ! 【動画】

スバルBRZ発売!! 売れ筋はSグレード、人気色は「あの色」!』でもお伝えしたとおり、3月28日にスバルBRZが発売されました。

2ヶ月間で受注した台数が販売目標約4倍の3,500台以上に達しているそうですが、今回、その中で8割弱を占める「S」グレードの6MTモデル(WRブルー・マイカ)に試乗してきました。

既報でサーキット・インプレッションは数々あれど、まだ日常的な街中インプレッションは少ないのではないでしょうか。
今回の試乗の様子を動画に収めたのでまずは御覧下さい。

[youtube width=”560″ height=”335″]http://www.youtube.com/watch?v=dmDfNxnLD5A&hd=1

エンジン・スタートの要領はサイドブレーキを引いた状態でブレーキとクラッチを踏んでステアリングの左下にあるスタートボタンを押すとズド~ンとエンジンがかかります。

走り出して直ぐに昨年12月にお台場のMEGAWEBでトヨタ86のプロトタイプに試乗した際の程よく引き締まった足回りや遊びが少ないクイックなステアリング・レスポンスなどの記憶が蘇り、それが量産車でもきちんと再現されていることを確認。

映像で判るとおり、加速する際にエンジンから伝わるスポーティなサウンドとそれを誇張する「サウンド・クリエーター」の効果が相まって、ドライバーをしっかり「その気」にさせてくれます。

最高出力が200ps/7000rpm、最大トルク20.9kgm/6400~6600rpmで100ps/Lを誇る水平対向BOXERエンジンは中低速トルクも厚いので、街中でも予想以上に走り易いのが美点。

カタログに掲載されているトルクカーブ(上図黒線)が示すとおり、3000rpmの中速域で既に最大の20kgmレベルに到達しています。

ひとたび右足に力をこめれば、一気に吹け上がるピックアップの良さも併せ持っており、しかも7000rpm付近まで高トルクが維持されているので、低~高回転までスムーズな加速が得られる、なかなか良く出来たエンジンと言えます。

今回は街中から少し外れてワインディングっぽいコースも走ってみたのですが、小気味良い加速性能のおかげでこのクルマが持つ走りの楽しさの一端を感じる事ができました。但し先回のトヨタ86の試乗でも感じた事ですが、いくらトルクが豊かとは言え、過給器を持たないNAエンジンだけに、3速以上での加速の伸びには限度が有ります。

追越などで素早い加速が必要時には一段シフトダウンして積極的に引っ張ってあげれば勇ましいエンジン・サウンドと共に期待以上の加速が得られるので、この辺りがBRZを軽快に走らせるコツと言えそうです。

これは’70年代の古き良き時代の高回転型DOHC車の操縦法と似ていますが、このクルマにもそのスタイルが似合っているかもしれません。当然ながら燃費は落ちてしまいますが・・・

あと試乗の中であえて気になった点を挙げるとすればタイヤから伝わるロードノイズ。装着タイヤはプリウス30と同一銘柄の215/45R17ですが、もう少しグレードの高いタイヤを履かせてあげれば道路上を舐めるように静かで上質な走行フィーリングが得られるかもしれません。

先回の記事でも触れたとおり、20代以下の購入層が30%弱を占めている点もBRZの特徴で、若者の間での人気の高さを伺わせます。今回試乗させて頂いたディーラーでも同傾向とのことでした。

車両本体価格が279.3万円なので、乗り出し価格は300万円を越えてしまいますが、長く付き合える面白くて熱いクルマを探している方に正にピッタリの一台と言えそうです。

【トヨタ86・スバルBRZ関連リンク】 トヨタ86・スバルBRZまとめ
【取材協力】  名古屋スバル自動車㈱

Avanti Yasunori

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Avanti Yasunori

大手自動車会社で人生長きに渡って自動車開発に携わった後、2011年5月から「clicccar」で新車に関する話題や速報を中心に執筆をスタート、現在に至る。幼少の頃から根っからの車好きで、免許取得後10台以上の車を乗り継ぐが、中でもソレックスキャブ搭載のヤマハ製2T‐Gエンジンを積むTA22型「セリカ 1600GTV」は、色々と手を入れていたこともあり、思い出深い一台となっている。
趣味は楽器演奏で、エレキギターやアンプ、エフェクター等の収集癖を持つ。
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