将来は小林可夢偉のようなF1ドライバー! 実現しそうな気にさせる林周平クンはまだ16歳【NAC ENJOY CUP】

前回は着ぐるみコスプレ大会のような雰囲気であることをお伝えしました、中日本自動車短期大学がサポートするNAC ENJOY CUPですが、どうやら結構マジメにヤングも育てているようです。

その証拠とも言えるのがこの林周平クン。

彼はこのENJOY CUP出身のレーサーです。

経歴は1995年12月31日生まれ、5歳でバイクやレーシングカートが趣味のお父さんのススメでキッズカートデビュー。

小学校3年でカートレースデビュー。

昨年2011年、15歳にして日本のレーシングカートの最高峰である全日本カート選手権スーパーKFクラスで優勝! 日本一になっちゃったワケです。「15歳にして」と書きましたが、出場資格がどうやら15歳からなので、事実上最年少でカート日本一になっちゃったんですね。

その後、鈴鹿で行われたアジアパシフィック選手権では、海外からも並みいる精鋭が集結する中、ポールポジションをゲットしながらタイヤの摩耗などもあり4位という結果に。

しかし、これについては本人曰く深く反省、分析しているようで、その態度を見てもこれをステップとして更なる上に向かう気がします。

16歳の今年2012年、ついにフォーミュラレース、スーパーFJにデビューの予定です。

夏にはFTRS(フォーミュラトヨタ・レーシングスクール)を受講し、FCJ(フォーミュラチャレンジ・ジャパン)にトヨタ推薦枠で参戦することが当面の目標。FCJは、トヨタのほかに日産、ホンダから推薦のドライバーなどが集まり、そこで好成績を残せばF3や、ゆくゆくはF1などへの道も広がるというもの。

と、ここまでお話をお聞きしましたが、これが実に16歳と思えないシッカリした受け応え。

自慢じゃありませんがカートレースに詳しくないワタクシに、ちゃんとわかるように、「スーパーKFクラスがどれほどのものか」、「FCJってどういうものなのか」を丁寧に説明+アピールしながらしゃべってくれるんですよ、けっこう流暢に。

自分の16歳のうだうだしていた頃を思い出して、ちょい恥ずかしくなりました。

この写真を見てください。

ヘルメットやつなぎの向きについて「普段からお世話になっているかたがたのステッカーが写るようにお願いします」との本人の強い希望でアングルを決めました。いやはやシッカリしてます。

将来の夢は、小林可夢偉選手のようなドライバーになり、F1に乗ること。小林可夢偉選手は、静かで気持ちが乱れない感じ、冷静だけどアグレッシブな走りをして、それでいて結果を出す実力で人を魅了しているところに憧れるとのこと。分析能力もスゴい。

オジさん参っちゃいました&ホッとしました。こういう若者が同じ国にいると思うと日本も悪くないなって。

F1に参戦できるかどうかは、ドライビングテクニックや頭の良さや人間性とか自分で解決できること以外のなにかも必要になるんでしょうが、もしそうならなくても彼の誠実さや人柄の良さはきっといい結果を持って来てくれそうな雰囲気を携えています。

彼のような人間なら、日本を代表するアスリートとして世界に胸を張って紹介できる、と感じました。将来「あー、今度のF1ドライバーの林クンね。彼がまだ高校生のころ、美浜のNAC ENJOY CUPでインタビューしたんだよ」と後から人に自慢できることへの望みも含み、ぜひ今後とも応援して行きたいと思います。

(小林和久)

 

この記事の著者

編集長 小林和久 近影

編集長 小林和久

子供の頃から自動車に興味を持ち、それを作る側になりたくて工学部に進み、某自動車部品メーカへの就職を決めかけていたのに広い視野で車が見られなくなりそうだと思い辞退。他業界へ就職するも、働き出すと出身学部や理系や文系など関係ないと思い、出版社である三栄書房へ。
その後、硬め柔らかめ色々な自動車雑誌を(たらい回しに?)経たおかげで、広く(浅く?)車の知識が身に付くことに。2010年12月のクリッカー「創刊」より編集長を務める。大きい、小さい、速い、遅いなど極端な車がホントは好き。
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