Avanti Yasunori 
早くも発売前から巷のショップでチューニング・パーツの開発が進むトヨタ86ですが、そもそも素の86のポテンシャルは一体どの程度の物なのでしょうか?
それをイメージするため、既存のFRスポーツモデルと性能比較してみました。とは言え、近年はターボや4WDで武装されたマシンが多く、NAで楽しめる軽量スポーツ車となるとかなり限られてしまいます。
そこで今回チョイスしたのはマツダRX‐8、同ロードスター、そしてホンダS2000の3台。これら競合車の性能データを一覧にしたものが下表です。
表の上段には86との性能比較に必要な車両重量、最高出力、最大トルクから割り出したPW（パワーウエイト）レシオ、TW（トルクウエイト）レシオ値を列記。
下段には帯グラフ状に表したTWレシオ（緑）、PWレシオ（オレンジ）、Webから拾った0－100km/h加速タイム（グレー）を記載。各々、右方に行くほど緩やかな性能となり、左方へ行くほど俊敏となります。（緑帯とグレー帯は便宜上重ねて表示）
こうして眺めてみると、86のスペックが他の3車とかなり近い事が一目瞭然。元々性能が近接した4車なのでグラフ上でもその差異は僅か。早い話がトヨタ86の性能は同ジャンルの競合車と比較しても遜色無い絶妙の性能に設定されているという訳です。
それが証拠に実測値の0-100km/h加速タイムや最高速も実に良く似た数値となっています。報道によるとトヨタが公表した86の0-100km/h加速は6.8秒、最高速は230km/hだそうです。
最大トルクを発生するエンジン回転数は6600rpmと比較的高回転域に見えますが、同エンジンを搭載するスバルBRZのカタログ掲載トルクカーブ（上図黒線）が示すとおり、3000rpmの中速域で既に最大の20kg・mレベルに到達しており、それが7000rpm付近まで維持されているので、低～高回転までスムーズな加速が得られそうです。
Avantiが昨年お台場MEGA WEBの試乗会で実際に体感した際もそのとおりの加速フィーリングでした。
このように同ジャンルの競合他車と数値比較するだけでもトヨタ86が持つポテンシャルを垣間見る事ができるという訳です。
こちらも併せてお読み下さい。 https://clicccar.com/2011/12/12/91671
（Avanti Yasunori ）
【画像がすべて見られない方は>>> https://clicccar.com/114294 】
