メンバーが固定化されているだろうから、そんなに変わったところはないだろうなと思いながら足を運んだ第3回EV・HEV駆動システム技術展で、とても懐かしいクルマを見つけたのでリポートします。
この展示会は、“オートモーティブワールド2012”という大きな展示会の一部で、他にはこのショーの元になった第4回国際カーエレクトロニクス技術展(通称:カーエレJAPAN)、第2回クルマの軽量化技術展があります。元々は一つの展示会だったのですが、カーエレJAPANから毎年スピンオフさせているため、開催回数が異なります。
インポーターによると、ウィーゴ・アイリーは、環境保全を意識するすべてのドライバーが日常的に気軽なスタイルで乗れるように設計された2シート小型乗用車。ドライバーと乗客のエアバッグにアンチロック・ブレーキ、パワーウインドウを完全装備しています。115Vのリチウム・バッテリーパックは、標準的な120Vのコンセントや240Vのコンセントから充電可能。1回のチャージでおよそ100キロを走行できるとのこと。
ちなみに、アイリー(IRIE)とは、ジャマイカの言葉で、「嬉しい!」「楽しい!」「気持ちいい!」や「最高だね!」「幸せだね!」「ゴキゲンだね!」といった意味を持つ、HAPPYなときならいつでも使えるポジティブな言葉だそうです。
インテリア。
メーターパネル。スピードメーターを中心に左上から時計回りに電流計、電圧計、エコメーター、走行可能距離。
さてこのEVのデザイン、どこかで見たことあるなと思って記憶をひもといてみました。それは「小貴族」(あちらはEVではなくガソリン車)でした。2007年の上海モーターショー以降の中国のモーターショーを見た方は、相当話題になったクルマなのでご記憶の方もいらっしゃるでしょう。
上海モーターショー2007でデビューした時の小貴族。
インテリア。
スペック表によると、1.1L
50KWエンジンを搭載。ボディーカラーは6色設定されていたことがわかります。
あの時、敏感に反応したのが欧州メーカーの担当者やジャーナリスト達。普通のフロントエンジンフロントドライブの4人乗り乗用車なのですが、本家のスマートが中国デビューする前のこと(確か2009年の上海モーターショーでデビュー)ですから、後からはコピーが出るだろうと思い込んでいた欧米人に与えたインパクトは強烈でした。強烈さに我を失った欧米人が嫌がらせのようにドアを開け閉めしたり、車内に4人で乗り込んで暴れたりしていた光景を覚えています。余談ですが、この年は当たり年で、カローラのドアがそのままはまると言われたBYD F3(アフターパーツで、“カローラ化キット”が売られていました)、アコードの部品がそのまま使えると言われたF6などがありました。
興味津々です。「ここにエンジンがあるじゃないか!」と言ってました、確か。
オリジナルのスマートより早く中国デビューを果たした、いわゆるコピー車と言われた小貴族ですが、オリジナルは型が変わっていますし、改めてこうして見ると、EVということもあり微笑ましく思えてきます。
そんなヴィーゴ・アイリーEVのスペックはこちら。
種別: 小型乗用車
車名: ケーエムガレージ ウィーゴ・アイリー
車両全長: 3,010mm
車両全幅: 1,605mm
車両全高: 1,600mm
車両全量: 1,300kg
乗車定員: 2人
最高速度: 104km / h
一充電走行距離: 160km
電動機種類: 三相交流モーター(無接点式)
電池種類: リチウムリン酸鉄
一般充電 / 電圧(h / v): 9h / AC200V
急速充電 / 電圧(分): –
車両本体価格(円) ※税抜き価格: 312万5千円
補助金上限額(円): 99万円
世代が変わってしまっているので近似感は薄くなりましたが。至近距離で夢の共演です。
スマートEDのスペックはこちら。
種別: 電気自動車
車名: スマート フォーツー エレクトリックドライブ
車両全長: 2,720mm
車両全幅: 1,560mm
車両全高: 1,540mm
乗車定員: 2人
最高速度: 100km / h
一充電走行距離: 135km
電動機種類: 永久磁石式同期
電池種類: リチウムイオン
一般充電 / 電圧(h / v): 8h / 200V
急速充電 / 電圧(分): –
車両本体価格(円) ※税抜き価格: –
補助金上限額(円): –
(Autanacar)