三重の道の駅『美杉』と北畠家【車中泊女子の全国縦断記】

道の駅『美杉(みすぎ)』
道の駅『美杉(みすぎ)』

道の駅『美杉(みすぎ)』
三重県津市美杉町上多気267
国道368号線沿い

物産館(お土産メイン)と食堂を併設。その名の通り杉の産地なので木材製品も多数あります。
けっこう山の中の閑静な山村といった雰囲気ですが年中無休で営業しています!
大和と伊勢を結ぶ伊勢本街道は歴史探訪も兼ねたウォーキングが盛んで、飼坂峠は『歴史の道百選』にも選定されるなど近年の歴史ブーム/山ブームで盛り上げてます。

近隣の観光名所は、理源大使が昌泰年間(899年頃)に桜を植えたのがはじまりとされる、『さくら名所100選』三多気(みたけ)の桜まで約8km。
日帰り入浴施設は約12kmとちょっと遠いですが、『美杉リゾート』(日帰り入浴¥1,050)があります。

国道368号線から道の駅『茶倉駅』への峠道は普通車同士のすれ違いも困難で全長8m以上の大型車は通行禁止です。交通量は少ないのですが、たまに材木を載せたトラックが通ることもあります。

 

北畠氏館跡庭園
北畠氏館跡庭園

わたしは年間8ヶ月くらいをキャンピングカーで生活していますが、住民票は熊本県菊池市にあります。
なぜいきなりそんなことを書いたかと言いますと、その菊池市は南北朝時代(1336〜1392)、菊池一族が統治しておりまして、その盟友がここ美杉に居を構えていた北畠一族なのです。
———というのも旅の途中で教えていただきました(^_^ゞ(生まれ育ちは熊本市なもので…)

 

伊勢国司であり南朝護持のために戦った北畠顕能(北畠親房の子)が、興国3年(1342)霧山山頂に霧山城を築き麓に館を建てた、その『北畠氏館跡庭園』は南北朝時代の代表的な庭園として国の名勝/史跡に指定されています。
曲水池泉の鑑賞式庭園は、「米」字形をする園池と立石による枯山水からなりたっていて、特に紅葉シーズンの美しさは有名。
残念ながらわたしが訪れたときは盛りは過ぎていましたが、「よく残っていたなぁ」と感慨深いものがありました。
(庭園の内覧料は¥300です)

 

北畠神社 入り口の鳥居
北畠神社 入り口の鳥居

隣接する北畠神社は、寛永20年(1643)北畠一族の末裔・鈴木孫兵衛家次が旧縁の地である北畠氏館跡に小祠を設け『北畠八幡宮』と称したのが創始とされ、村上源氏北畠家の北畠顕能を祀っています。
道の駅から北畠神社に向かう町道は狭いので、運転に注意してください。500mほどの辛抱です。

 

余談ですが、菊池一族の居城だった菊池城は、現在、菊池神社となっています。

(松本しう周己)

【リンク切れ、画像がすべて見られない方は】https://clicccar.com/2011/12/19/94791

この記事の著者

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松本しう周己

高校は美術科を卒業し、印刷会社のデザイン部に就職するも2年足らずで退職してフリーターに。主にコンサート・イベント関係で全国を駆け回る。その後、なぜかウェブデザインの道へ。仕事としては車との接点はまったくないが旅行好きでドライブ好き、20年前から道の駅などで車中泊していた。
「ネットを通して仕事ができれば、どこにいても構わないのでは」と、2005年、ついにキャンピングカーを自宅兼仕事場としてしまった。根は機械オンチなため、日進月歩の日々。
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