2011年4月のニューヨークショーで華々しくデビューしたFR‐Sコンセプトモデルですが、ようやくScionが市販車版をロスで開催されたイベントで公開しました。
ちなみにFR‐Sコンセプトモデルは以前に「FT‐86本番は別物! コンセプトモデルは全てモックアップだった!?」でお伝えしたとおり、ショー用にデフォルメされた削り出しモデルでした。
約8ヶ月後に市販車が公開された訳ですから、当然4月の時点で市販意匠が決定済みだった事になります。そこで改めてどの程度デフォルメされていたのか比較検証してみましょう。
ボディ全幅が大幅に拡幅されており、ワイルドな雰囲気を漂わせていますが、フード面やバンパー開口などには市販車の面影を残している事が判ります。
リヤフェンダーのホイールアーチ上部はかなり抑揚が強調されていました。
しかし、リヤ廻りはライセンスプレートの位置からも判るようにジュネーブショーに出展された黒のFT‐86Ⅱよりもかなり市販モデルに近い造形であった事が判ります。
総じて言えば、リヤ廻りは「FR‐Sコンセプト」で、その他の部位は「FT‐86Ⅱ」で夫々市販車のディテールが表現されていたと言えるかもしれません。
このようにマッチョ・デザインから一気にスリムになった米国向け「FR‐S」市販車ですが、本題の国内向け「86」や欧州向け「GT86」との意匠差異はどの程度有るのでしょうか。
結論から言えばネームプレートやエンブレム以外には特に外観に目立った違いは無いようです。あえて言えば、フロントフォグランプ部が樹脂のメッシュカバーになっていたり、フロントバンパーサイドに設けられたサイドターンランプがアンバーレンズ化されているぐらい。
内装ではシートの色やインパネ縦壁の色違いなどが見受けられます。ボディカラーについては色名称は異なるものの、日本仕様同様の7色。但し「スターリングシルバーM」のみ、「Argento」という渋目のカラーに入替えられている模様。
FR‐Sコンセプトモデルからすっかり大人しくなった「Scion FR-S」は、米国では2013年モデルとして、2012年春に同時発売されるようです。
こちらも併せてお読み下さい。 https://clicccar.com/2011/11/07/78806
(Avanti Yasunori)
【画像がすべて見られない方は>>> https://clicccar.com/89353 】