ミニキャブMiEVはすでに大人気の予感

三菱以外に日産とスズキから発売されるというリリースが出されたミニキャブMiEV。
このクルマ、実はかなり売れるのではないか、と推察しています。

筆者は、clicccarではスーパーGTや痛車の記事を書きまくっているというように、自動車ジャーナリストということで活動しておりますが、とてもそれだけでは生活が立ち行きませんので、第一種電気工事士と電気工事一級施工管理技師という保有資格を活かして電気工事の、それも電気自動車充電設備のコンサルタント業務もしております。公表できる施工実績としては自動車評論家の国沢光宏さん宅の日産リーフ用充電設備があります。

そんなコンサルタントで最近増えてきているのがミニキャブMiEV用の充電設備の見積もり依頼。ベストカーあたりでスクープ的に紹介された夏ごろからすでに依頼が来ていました。業種的には配送業やルート営業が圧倒的に多い。すでに現地調査と見積もり提出を合わせると20社近くにのぼります。急速充電器の相談も受けています。

筆者のような個人レベルのコンサルタントですでに20社近くの相談があるのですから、大手のデベロッパーや中堅の電気工事業者にも当然依頼が来ているはず。その上、筆者がコンサルタントをさせていただいた全ての企業が複数の充電設備を検討していることを考えると、これはけっこうな台数が売れるのではないかと思います。

筆者が依頼を受けた担当者の方々はほぼ全て軽バンの電気自動車を待ち望んでいたようです。ルートが決まっているので航続距離もさほど問題にならないですし、例えばエンジンオイルやブレーキパッド、車検整備時に交換しなければいけない部品などを比べると、燃料以外にもかかるランニングコストが大幅に抑えられるのが電気自動車の特徴です。

ガソリン代は相場でコロコロと替わりますが、電気代は月単位であれば一定ですから燃料コストを完全に自社で管理しやすい、というメリットもあります。早朝配送の多い業務であれば、擬似エンジン音的な警告音以外に走行中に出る音が無いのも魅力。

電気自動車はこういった商用車にこそメリットが多いというのを、すでに購入する側がわかっているのです。
そして来年の夏は原発無しでも今年以上の発電量が確保できると東京電力が明らかにしたという報道もありますから、そんなに気を使わなくても電気自動車は利用できるようになりますし。

ミニキャブMiEVが販路を増やしたのは、そういった需要が読めたからではないでしょうか。

(北森涼介)

この記事の著者

松永 和浩 近影

松永 和浩

1966年丙午生まれ。東京都出身。大学では教育学部なのに電機関連会社で電気工事の現場監督や電気自動車用充電インフラの開発などを担当する会社員から紆余曲折を経て、自動車メディアでライターやフォトグラファーとして活動することになって現在に至ります。
3年に2台のペースで中古車を買い替える中古車マニア。中古車をいかに安く手に入れ、手間をかけずに長く乗るかということばかり考えています。
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