衝突の直前に逃げ出そうとしたダミー? オフセット衝突でドアが開いてしまうというミラクルな瞬間

いまどきの新型車では、走りはもちろん環境性能が語られることが多くなっています。以前のように衝突安全性能について言及されるケースが減ったのは、コンパクトカーであっても、かなり高いレベルので安全性能を実現しているのが当たり前になっているからでしょう。

 

そんな中、アメリカでのテストにおいてオフセット衝突でドライバー側のドアが開いてしまったクルマがあったとのこと。

 

それは、フィアット500。

実験映像を見ると、衝撃でドアが開いているようにも見え、いくらシートベルトで体を拘束しているとはいえ、不安は拭えません。

 

しかし、テストレポートによると、このドアが開いたのは奇跡のような偶然ということ。

なんと、ダミー人形の手がドアハンドルに触ってしまい、開いてしまったのだとか。

 

なるほど、そうした偶然ならば仕方ありません。むしろ、ダミー人形がドアを開けるという奇跡の映像といえそうです。

 

また実際の事故で、そうした間違いが起きないように速度に応じた自動ロックの必要性を感じてしまうというか、衝撃でドライバーの手がコントロールきかないときには、どんなことが起こるか心配な面もあるのだな、と勉強にもなります。

 

さて、どんな風に手が動くと、ドアハンドルを引っ張ってしまうのでしょうか。気になるドアが開く瞬間がコチラ。

ダミー人形の手がハンドルに触れている状態で、ドアとピラーに貼られている十字マークがずれ始めているようにも見えます。人形がドアハンドルを引っ張ってしまうというミラクルの前に開き始めているのかも?

 

気になる方は、ご自身の目で映像をじっくり見て、ご判断ください。

 

なお、別の車両での衝突実験ではドアが開くという事象は起きておりません。

(山本晋也)

この記事の著者

山本晋也 近影

山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
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