次期シビックはイギリスからディーゼルが輸入される!?

昨年の秋に国内向けの生産が終了、ハイブリッドがほそぼそと在庫販売されている状態のシビック。

 

当初は「もう日本国内で新車のシビックが売られることはない」とウワサされたものですが、同時にホンダの伊東社長が『シビックを日本国内から消してしまうつもりはない』とウワサを否定する発言をしたことを覚えているでしょうか。

 

その後、北米シビックがフルモデルチェンジ。また、このたびフランクフルトモーターショーにて2012年初より発売予定の欧州シビックが発表されました。

 

日本国内で日本向けのシビックを生産しない、という点は既定路線ではありますから、かつて伊東社長が発言したように日本市場向けにシビックを用意するとしたら、北米シビックか欧州シビックの輸入販売という手が残っています。

 

そして、今回発表された欧州シビックが遠からず日本へ輸入販売されるのではと業界内では実しやかなウワサが流れています。

 

そうだとして、欧州シビックは日本市場にマッチするのでしょうか?

 

ボディは全長4300mm、全幅1770mm、全高1440mm、ホイールベース2,595mmと日本で使うにも、まずまずと思えるサイズ。

 

5ドアだけのラインナップですが、リアのドアノブを巧みに隠していることでスタイリッシュ。前後のバンパーとフェンダーを結んだキャラクターラインは空力性能を表現したものだとか。

 

価格は公表されておりませんが、従来モデルとそう変わらないと予想されています。

 

じつは、過去にもタイプRという特別なグレードながらイギリス生産のシビックを日本で輸入販売したことはあるので、けっして欧州シビックの日本導入というウワサは荒唐無稽ではありません。

 

まして、いまの時点でいえばユーロやポンドといった為替的に輸入は有利ですから、シビックらしい価格帯で販売することも難しくないと思われます。

 

そうして具体的に考えてくと、ちょっと前まで輸入されていたシビックタイプRユーロを知っている人ならば、オーディオが専用品でナビゲーションをつけるだけでもタイヘンだったことを思い出してしまうかもしれませんが、その心配は無用。

 

今度の欧州シビックは2DINタイプとなっていますから、オーディオもナビも自由度は高そう。

 

ちなみに、欧州シビックにはハイブリッドはなく、エンジンはガソリンが1.4Lと1.8L、ディーゼルが2.2Lという3つが用意されています。

 

2012年末には新ディーゼルエンジンが投入されると発表されていますから、大胆に予想するならば、そのタイミングが欧州シビックの日本導入になるのでは?

 

最新のクリーンディーゼルとのコンビネーションで、このスタイルが日本に導入されれば、シビック復活の狼煙をあげるには相応しいと思いませんか。

 

いずれにしても、もしイギリス製の欧州シビックが輸入販売されるのならば、そのときの為替が輸入に有利であることを期待しましょう。それとも、いや、この円高がずっと続くと困る?

 

 

(山本晋也)

この記事の著者

山本晋也 近影

山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
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