月産3000台でも残りオーダー2万5000台なプリウスαの8つの魅力とは

東日本大震災の影響で3週間ほど発売が延期された プリウスαですが,発売1ヶ月前の時点で1万台の受注が入っていたようで,現在では既に2万5千台の受注を抱えているそうです。
震災後の部品調達の問題で,生産が3千台/月(6月以降)とおぼつかない事もあり,
既に納期が1年後との噂も。

因みに丁度2年前に発売されたプリウスの場合は月産2万台ペースで必至で生産するも,
発売後 2ヶ月経過時点でまだ15万台近いバックオーダーを抱えていました。
今回の「α」では流石にそこまで行くかどうかは別にして,久々のヒット作となる気配が。
何故,今回またプリウスαが注目されているのか,その要因を改めて探ってみると・・・

①既に定評の有るプリウスの派生ハイブリッド車。
②プリウスのメガヒットで当時購入を諦めた潜在ユーザーが今度こそはと食いついた?(笑)
③ワゴンにしてはデザイン的にプリウスのテイストを色濃く残しており,且つ新鮮味がある。
④ホイールベースの 80㎜ 延長効果でリヤ席の足元がグンと広くなった。(2列シートの場合)
⑤雑誌等のスクリーニング記事で NVH(静粛性能)の格段の向上や,ステアリングフィール,
  後席乗心地の改善など,質感の向上が報告されている。

⑥全高の拡大でヘッドクリアランスが最大+45㎜ も増大して開放感が大幅に向上した。
⑦インパネ等が全面刷新されており,インテリアの質感も向上した。
⑧リチウムイオン電池が新たに採用された。(7人乗りのみ)

こんなところでしょうか。

ボディの大型化(全長で16cm,幅が3cm,高さが9cm拡大)で車両重量が80kg 程増えては
いるものの,燃費がより現実的な JC08モードで26.2㎞/㍑確保されており,さほど決定的
マイナス要因となっていない事を考え合わせると,これだけの要素が揃っていれば プリウス
に続くヒット作となる資格は十分有るかもしれません。 あえて言えば最大の懸案は今契約して
も納車がエコカー減税措置が切れる,来年4月以降になる可能性が高い事でしょうか。
ココはトヨタお得意の 「カイゼン」処でしょう。   何れにしても,今後の動向に要注目です。

(Avanti Yasunori)

この記事の著者

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Avanti Yasunori

大手自動車会社で人生長きに渡って自動車開発に携わった後、2011年5月から「clicccar」で新車に関する話題や速報を中心に執筆をスタート、現在に至る。幼少の頃から根っからの車好きで、免許取得後10台以上の車を乗り継ぐが、中でもソレックスキャブ搭載のヤマハ製2T‐Gエンジンを積むTA22型「セリカ 1600GTV」は、色々と手を入れていたこともあり、思い出深い一台となっている。
趣味は楽器演奏で、エレキギターやアンプ、エフェクター等の収集癖を持つ。
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