「2列シートのクルマをミニバンと言い切っちゃうのはまあいいとして」と編集長はこのエントリーで軽くスルーしちゃっていますが、ボクはけっこう違和感アリなんです。なんのことかといえば、デリカD:2の表現。
このクルマは2列シートで背が高くていわゆるハイトワゴンなのですが、三菱自動車の公式発表であるプレスリリースには「5人乗り2列シートのコンパクトミニバン」としっかり明記されているのです。
う~ん、2列シートのクルマを「ミニバン」と呼んでいいものなんでしょうか? ミニバンといえばやっぱり3列目のシートが必要ですよね。ちょっと信用できないといわれつつもみんなの知恵を集めた「wikipedia」にだって、ミニバンの項を見ると「この3列シートの有無がミニバンであるか否かを分けるポイントの一つとして見られることも多い」って書いてありますし(「多い」というのは、2列でもミニバンと呼ぶクルマがあるのではなく、3列でもミニバンと呼ばないクルマもあるという意味です)。
たしかに世の中には、ノアやヴォクシーの2列仕様とか、フリードの2列仕様とか、分類において例外的にミニバンジャンルに入ってしまっている2列のクルマもありますよ。それらは特別な派生車なので許します。でも、最初から2列シートとして開発されたクルマを「ミニバン」と呼ぶのはアリですか?
やっぱりナシですよね?
そこで僕は、このデリカD:2がどうしてミニバンと呼ばれるか本当の理由を考えてみました。そしてある結論に達しました。きっと極秘裏にデリカD:2 のロング仕様を開発していて、そのクルマはしっかり3列シートなんです。そして将来的にはその3列シート仕様をメインに売り込むことを狙っているんですよ。だから「ミニバン」なんですよ。今の2列仕様は、単なる序章に過ぎないのです。きっとそうに違いありません。
(工藤貴宏)