●入念に行なわれた車内の質感向上。居住性も実用上不足なし
ワイド&ローのスポーティで力強いエクステリアをまとう12代目となる新型トヨタ・カローラ。外観だけでなく、内装も立派になっています。
インパネは、薄型・ワイド化により前席の開放感を高めると共に、部品の合わせ(チリ合わせ)や形状、質感の統一感など、室内の質感向上にも余念がありません。さらに、Aピラーの細形化もあって前方や斜め前の視界の改善も図られています。
「TNGA」化により運転席(前席)を後ろ側に配置し、ペダル配置を見直すことで、前後席距離間(タンデム距離間)は従来のアクシオ/フィールダーよりも30mm短くなっています。後席フットスペースは広いとはいえませんが、逆にドライビングポジションと前席の居住性が改善されています。
なお、前席の左右席距離間は12.5mmワイドになり、ヘッドクリアランスは、低く座らせる設計もあって低全高化にも関わらず従来型と同等レベルになっています。
常時4人乗車するのなら後席の膝まわりは少し気になりそうですが、身長171cmの筆者が前後席に座る分には実用上不足はなく、後席のシートサイズも大きくて、着座姿勢も不自然にはなりません。
前席はスポーティシートを「W×B」に標準装備することで、座り心地の向上が図られています。「W×B」の後席にはトランクスルーが可能な6:4分割可倒式が新たに採用され、実用性・積載性が向上。
さらにカローラ・ツーリングにはリバーシブルデッキが設定され、荷室床面の高さを2段階で調整可能。上段にすれば開口部からフラットなスペースになり、下段にすれば高さのある荷物にも対応します。また、デッキボードを樹脂製にすることで、濡れたり汚れたりした荷物でも積載しやすくなっています。
内装色は、カローラ/カローラ・ツーリングのW×Bグレードにブラックとホワイトの2色を設定し、SとG-Xにはシックな印象のブラックを用意。
荷室容量はセダンが429L、ツーリングが392L(共に後席背もたれを起こした通常時)。ツーリングは後席を倒すと800Lくらいまで拡大できるそうです。
(文/塚田勝弘 写真/長野達郎、トヨタ自動車)