クルマ選びにおいて、室内空間の広さや燃費といった数値は大切ですが、最後のひと押しとなるのはデザインではないでしょうか?そんなデザインで我が道を突き進む、独創的なブランドがあります。
それがフランスのシトロエンです。
全体像だけでなく、色使いや加飾といった細部の魅せ方もユニークなのはフランス車の特徴ですが、シトロエンはさらに頭一つ抜き出ており、工業製品よりもアートと思えるような奇抜なデザインのモデルが揃っています。
■グランドC4ピカソ
「ゲルニカ」などの作品を生み出した芸術家パブロ・ピカソに由来する名前を与えられた7人乗りミニバンの「グランドC4ピカソ」。
上下二段に分かれたヘッドライトや、7インチと12インチのディスプレイを配置したインテリアなどが醸し出す近未来感は、他のミニバンにはない「グランドC4ピカソ」ならではの魅力となっています。
また、垂直方向に最大70°まで確保されたフロントウィンドウや、ルーフのほぼ全体を覆うガラスルーフによる車内の開放感も「グランドC4ピカソ」ならでは。
そんな個性的な見た目に反して、走りは真面目。2000rpmで370Nmを発揮するとともに、18.0km/Lを誇るディーゼルエンジンを用意。ミニバンとしての本質も十分備わっています。
■C4カクタス
2015年にデビューし、ワールド・カー・デザイン・オブ・ザ・イヤーを受賞したSUV「C4カクタス」。
滑らかなボディラインと、愛嬌のあるフロントマスクもさることながら、ユニークなのはボディ側面に施された加飾です。「エアバンプ」という名称の通り、外部からの衝撃を防ぐために空気が内包されているのです。
日本では16年10月に200台限定で販売され、238万円~というリーズナブルな価格も相まって、話題となりました。コンパクトSUVの人気が高いだけに、次の販売のチャンスを狙っている方も多いのでは?
■C3
2002年に登場した初代から数えて約350万台も販売してきた「C3」。16年6月に新型の概要が発表されました。
ボディサイズは全長×全幅×全高=3.99m×1.75m×1.47mと、現行モデルよりも全長と全幅はわずかに拡大し、逆に全高は若干低くなっています。
注目はやはりデザイン。上下二段のヘッドライトや、「C4カクタス」で話題となったエアバンプが備わっています。パワーユニットはガソリンとディーゼルを用意。日本への上陸は未定ですが、個性派コンパクトカーの筆頭となること間違いなしの存在感が満ち溢れています。
(今 総一郎)