軽自動車そしてSUVなど、ブームの移り変わりはあるものの、依然として販売ランキングで上位に輝く人気カテゴリーであるミニバン。各社から新型モデルが登場し、それらは驚くような販売台数を叩き出しています。
新しいモデルを見てみると、かつてのように『居住空間の広さ』に終始するだけでなく、デザインや走りといった付加価値をアピールしています。
そこで今回は、そんな付加価値が魅力的な5台をピックアップしてみました。
日産・セレナ
「トヨタ・ノア/ヴォクシー」「ホンダ・ステップワゴン」が相次いで新型へシフトする一方、いっこうに新型の情報が出てこなかった「日産・セレナ」。しかし、遂に2016年8月下旬に販売がスタートすることが明かされました。
新型で最大のトピックとなるのが「プロパイロット」と称する最新の運転支援システムの採用です。
フロントに備わる単眼カメラで前方車両との距離や車線を認識し、加減速だけでなくステアリング操作も行ないます。この「プロパイロット」搭載モデルを、300万円以下の価格で用意する点にも注目です。
トヨタ・シエンタ
2003年に登場し、2010年に一端販売を中止するも2011年に復活。そして2015年に新型へと代替わりした「シエンタ」。
最大で7人が乗れるスペースを内包するボディはコンパクトで扱いやすく、ポップ感溢れるボディカラーもアクティブな印象を強調。大きくて煌びやかなミニバンとは違ったテイストがウケて、現在でも納車は3カ月を超すほどという人気ぶりです。
パワートレーンにガソリンだけでなく、「アクア」譲りのハイブリッドを用意している点も魅力です。
トヨタ・エスティマ
2006年に登場し、現役生活10周年を迎えたベテラン選手「エスティマ」が6月にマイナーチェンジを実施しました。
新型に行なわれたメニューは内外装のリニューアルが中心。外観にはキーンルックと称するコンセプトを採り入れたほか、内装はメーターのデザイン変更に加えて、随所に合成皮革をあしらうことで質感が向上しています。
とくに、マイナーチェンジ前に販売されていた特別仕様車「VERYエディション」での知見を活かして導入した新グレード「アエラス スマート」でしか選べないホワイトまたはベージュのインテリアは一見の価値あり。
ホンダ・オデッセイハイブリッド
フロアを低めたことで、居住空間の拡大と走行安定性を高めた「オデッセイ」。デビュー当初はガソリンエンジンのみでしたが、ついに待望のハイブリッドが追加されました。
「オデッセイハイブリッド」のキャスティングはモーターが主役で、エンジンが脇役。エンジンはモーターを動かすための電力を作ったり、モーターだけでは苦しい場面でアシストするのが役目です。燃費はJC08モードで26.0km/Lを達成します。
シトロエン・グランドC4ピカソ
SFの世界から飛び出して来たようなデザインが目を引く「グランドC4ピカソ」。その個性的なルックスに加えて、天井全体を大きく覆うガラスフールがもたらす開放感も魅力。
快適な2列目で後席モニターを用いて映画などエンターテインメントを楽しんでくつろぐといった多くのミニバンの趣きとは異なり、過ぎ去る街並みや大自然をパノラマで楽しむという新提案を披露します。
ちなみに、2016年12月にはディーゼルエンジンを搭載する「グランドC4ピカソBlueHDi」の導入が予定されています。
(今 総一郎)