そうか! これは考えつかなかった。
じつは私も、車輪の空力に関しては以前から注目していました。走行中、車輪の下端の対地速度は0なんですよね。逆に、車輪の上端の対地速度は、クルマのスピードの倍。つまり時速100km/hで走ってるとき、車輪の上端の対地速度は200km/hになっているわけです(っていう計算でいいんですよね?)。これはデカい。だから、ホイールの外周上に小さいウイング状のものをいくつもつけたら、ダウンフォースだけ発生させて、揚力は生まれないものが作れるんじゃないかと思ったりしたんですが、たぶんタイヤ近辺って、ものすごい乱流が起きるので、そんな簡単にはいかないでしょう。
ま、そんなことはともかく、このひとは、クルマではなく自転車において、車輪の上下の対地速度のことを考えてみたようです。その結果出来たのがコレ。車輪の上側だけをカバーする装備ですね。これによって、車輪の空気抵抗を大幅に減らすことができるというのです。だって、車輪の上側だけは、ものすごい対地速度が出ているわけだから。
理論的にはそのとおりですが、あとは絶対的に効果があるかどうかですよね。それが、下の動画を見るとなかなか利きそうです。これは3輪車の模型を使った実験ですが、車輪全体に風があたるようにすると、上側をカバーしていないほうの車輪は、あっというまに止まってしまうんですね。この発明はスゴいかもしれない!
ただ、こういうスゴい発明は、スゴすぎて儲からないでしょうね。だって、こんなの中学生がプラ板と針金で作れちゃいそうじゃん。それでも私は敬意を払いたいと思います。
(まめ蔵)