クラリオンが世界初の車載用フルデジタルAVナビゲーション&スピーカーシステムを発表 【CEATEC JAPAN 2012】

「CEATEC JAPAN」でクラリオンが発表したフルデジタルスピーカーシステムである「01DRIVE」シリーズは、世界初の技術が採用され大きな注目を集めています。商品としては、AVナビゲーションとスピーカーシステムのセットである「Z8/Z17F」で、現状はプリウス、プリウスα、プリウスPHV、アルファード/ヴェルファイア向けのAVナビゲーションです。

車載用フルデジタルAVナビゲーション/スピーカーシステム「Z8/Z17F」は12月上旬発売で28万8750円、フルデジタルリヤスピーカーシステム(2本1組み)も12月上旬発売で7万3500円

何が新しいかというと、デジタル音源をスピーカーまで完全にデジタル伝送できる点。従来はデジタル音源でもD/Aコンバーターによりアナログ信号に変換してスピーカーを鳴らしていたわけですが、音源のデジタル信号にオーバーサンプリングとデジタル変調をかけて6つのデジタル信号に変換することで、直接スピーカーを駆動。スピーカーには、6チャンネルのデジタル信号が伝わるマルチボイスコイルが「6本×2」が用意されています。

フルデジタル化の恩恵は、従来のアナログ式の1/8で済む「超低消費電力」と1/2以下の低電圧の5V以下で駆動可能な「超低電圧」がまず挙げられます。前者は、現在のクルマに欠かせないエコの面で大きな恩恵をもたらし、後者はエコカーで必須になりつつあるアイドリングストップ下などでも安定した駆動が可能になるということです。

そして何より音質面では、フルデジタル伝送と直接駆動で劣化のない「ピュアフルデジタル高音質再生」が可能で、少し視聴させてもらいましたが確かに圧倒的な高音質はもちろん、高音の伸びにはビックリさせられました。音質には各人好みがあると思いますが、デジタル時代の申し子といえるかも知れません。

 また、費用や手間の削減も考えられており、既存の純正ハーネスを使った伝送システムを構築しているのも特徴。今回はトヨタのハイブリッド車でしたが、EVやアイドリングストップ車を中心に順次車種を増やしてくそうで楽しみです。

ナビシステムについては、専用にデザインされたクールなモニターデザインとメニュー画面が印象的で、渋滞予測ルートや3年間の地図差分更新に対応。12セグ/ワンセグ、Bluetooth、USB接続によるiPod/iPhoneにも対応しています。
(塚田勝弘)

この記事の著者

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塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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