■アダプティブクルーズコントロールに全車速追従機能を追加
2020年11月25日にフルモデルチェンジを受けたスズキ・ソリオ/ソリオ・バンディット。正常進化そのものといえる全面改良になっていて、ユーザーの声を反映させながら、キャビンとラゲッジスペースの拡大、安全や快適装備のアップデート、使い勝手の向上などが図られています。ここでは、装備についてピックアップします。
先進安全装備の「スズキ セーフティ サポート」に、同社の小型車初となるカラーヘッドアップディスプレイが用意されています。表示は車速、瞬間燃費、エネルギーフロー、エンジン回転数、アダプティブクルーズコントロール(作動時のみ)の切り替えが可能なほか、エアコン操作表示、標識認識機能、警告表示、交差点案内など割り込み表示にも対応しています。
装備面でのトピックスは、アダプティブクルーズコントロールに全車速追従機能が加わった点。追従走行は停止まで継続し、停止すると約2秒でブレーキが解除されるため、解除されるとブレーキを踏む必要はあるものの、ストップ&ゴーが続く渋滞時には重宝しそう。
ほかにも標識認識機能が用意され、最高速度や一時停止、車両進入禁止などメーター内のディスプレイに表示することで、ドライバーの見落としをサポート。高速道路など、複数の進入禁止標識が設置された場所では、最大5秒間警告表示することで、逆走を防ぎます。
そのほかの先進安全装備では、デュアルカメラブレーキサポート、前後の誤発進抑制機能、後退時ブレーキサポート、車線逸脱警報機能、ふらつき警報機能、先行車発進お知らせ機能、ハイビームアシストなどを用意。また、全方位モニターがアップデートされています。今回、デジタル伝送化されたことで、鮮明な映像が映し出せるようになっていて、コンパクトカーとしてはかなり視認性の高い映像で自車周囲を確認できます。
安全装備ではほかにも、サイドエアバッグ、サイドカーテンエアバッグの全車標準化、前席のシートベルトリマインダーなども盛り込まれています。
快適装備では、スズキの小型車初のスリムサーキュレーターが採用され、冷房時、暖房時を問わず後席まで快適な環境を確保しやすくなったのが朗報。試乗時は暖房が欠かせない気温でしたが、広い後席でも寒さを覚えることはなく、その効果を実感できました。
乗降性では、パワースライドドアに予約ロック機能が追加され、スライドドアが閉じるのを待たずにすみます。ポケッテリアも豊富で、運転席アンダートレーとインパネドリンクホルダー、ラゲッジサイド左側にショッピングフックが新設されています。メーカーオプションのナビは、9インチHDディスプレイが採用され、大画面により高い視認性を確保。
さらに、販売店オプションで10インチナビも設定されています。また、アクセサリーソケットが後席側(右側)に移設されています。後席でもスマホの充電やポータブルDVDなどが使えるようになったのも朗報といえそうです。
(文:塚田 勝弘/写真:井上 誠)