●波乱の幕開け?トップランカーの明暗くっきり
11月最初の日曜日となった1日、ドリフト競技の最高峰D1グランプリが大分県はオートポリスにて開催されました。この週末はデュアルファイナルズとして、昨日の第4戦に続いての第5戦が行われました。
11月とあって朝晩はだいぶ冷え込んだものの、この日も朝からほとんど雲のない秋晴れの空の下、来場した多くのモータースポーツファンの見守る中で25人のドライバーが単走予選に臨み、第4戦の走行全てをノーミスで走りきった180SX藤野秀之選手が前日の自己ベストを更新する走りで2戦連続となる単走優勝を勝ち取りました。
2番手には追走3連勝中のS15小橋正典選手が入り、前人未到のD1GP4連勝に向けて好位置での追走トーナメント進出となりました。
前日はマシントラブルでリタイヤしたGR Supra斎藤太吾選手が4位に入るなど16名が単走予選を勝ち抜けた一方、S14日比野哲也選手やJZX100畑中真吾選手など追走常連のトップランカーたちが姿を消すという、波乱含みの単走予選となりました。
●降り出した雨が更に波乱を呼んだ追走トーナメント
ランチブレイクには今シーズン初となるピットウォークも人数制限や選手とファンとの距離をしっかりと確保したうえで行われ、ホームストレート上ではドラッグマシンのデモランなども行われました。
ピットウォークが終わる頃には予想していなかった雨が降り出し、追走が始まる前に路面はしっかりウェットコンディションになってしまいました。そしてこの雨が大波乱を起こします。
追走トーナメント1回戦では、単走予選で優勝した藤野選手や昨日の第4戦で追走3位となったFD3S松井有紀夫選手、FAT FIVE RACING GR Supraの2台、斎藤太吾選手や松山北斗選手、そして目下2年連続D1GPシリーズチャンピオンのS15横井昌志選手までがこの雨に足を取られ、まさかの敗退を喫します。
さらにD1GP4連勝の期待のかかった小橋選手もベスト8で姿を消し、記録更新とはなりませんでした。
決勝は、その小橋選手のチームメイトS15末永直登選手と、準決勝をライバルのマシントラブルで不戦勝となったS15植尾勝浩選手の、S15対決にして九州出身対決となりました。
鹿児島出身の末永選手が勝てば7年ぶり、熊本出身の植尾選手が勝てば実に15年ぶりとなる両者の対決は、末永選手が後追いの1本目でマシンをしっかりと寄せ、3ポイントのアドバンテージを取ります。
そして前後を入れ替えた2本目、植尾選手も負けじとコース全域でビッタリとマシンの動きをシンクロさせ後追いポイント11点という高得点を叩き出し、悲願の優勝を自身の地元オートポリスで勝ち取りました!
2020シーズンのD1グランプリも残すところはあと2大会3ラウンド。次戦はその舞台をエビスに戻し、エビス西コースでの第6戦が2週間後の11/14〜15日に開催される予定となっています。
(H@ty)
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