進化版GRヤリスをベースに、WRCドライバーの声を反映した特別仕様車「オジエEdition」「ロバンペラEdition」各100台で登場!

■WRC第1戦ラリー・モンテカルロで初披露

TOYOTA GAZOO Racing(TGR)は、「東京オートサロン2024」で最新版のGRヤリスを披露し、多くの来場者の目を釘付けにしていました。

特別仕様車「オジエEdition」「ロバンペラEdition」を発表。写真は日本仕様、プロトタイプ
特別仕様車「オジエEdition」「ロバンペラEdition」を発表。写真は日本仕様、プロトタイプ

2024年1月25日、特別仕様車の「GRヤリス RZ“High performance・Sébastien Ogier Edition”(オジエEdition)」「GRヤリス RZ“High performance・Kalle Rovanperä Edition(ロバンペラEdition)」が、2024年のWRC第1戦ラリー・モンテカルロで初披露されました。

GRヤリス RZ“High performance・Kalle Rovanperä Edition”
GRヤリス RZ“High performance・Kalle Rovanperä Edition”

2024年春頃に抽選申込が開始され、各100台の限定販売が予定されています。

GRヤリス RZ“High performance・Sébastien Ogier Edition”(日本仕様、プロトタイプ)
GRヤリス RZ“High performance・Sébastien Ogier Edition”

進化型GRヤリスをべースとした両特別仕様車は、オジエEdition、ロバンペラEditionの名からも分かるように、WRC参戦ドライバーから命名されています。実は両モデルは、「東京オートサロン2023」でコンセプトモデルが披露されています。

8回のドライバーズタイトルを獲得しているセバスチャン・オジエ選手、2022年、2023年と連続でドライバーズタイトルを獲得したカッレ・ロバンペラ選手が監修した特別なGRヤリスです。

●成約者には「TGR-WRT」に関する特別体験プログラムも提供

今回の特別仕様車は、「ラリーの現場で車を鍛え、成長させてくれるドライバーやファンの皆様へ敬意と感謝を伝えたい」というモリゾウこと、豊田章男会長の想いのもと開発されました。

GRヤリス RZ“High performance・Kalle Rovanperä Edition”
GRヤリス RZ“High performance・Kalle Rovanperä Edition”

両選手からのフィードバックを内外装変更や四駆制御に反映したことに加え、成約者には「TGR-WRT」に関する特別体験プログラムの提供も予定。

High performance・Sébastien Ogier Edition
High performance・Sébastien Ogier Edition

特別体験プログラムは、2024年WRCラリージャパン会場でのドライバー、チームとのコミュニケーションが用意される見込みです。WRCマシンおよびピット見学、スペシャルステージ(SS)での観戦、2024年シーズン WRC参戦マシンに成約者の名前を掲示(一部のラウンドにて実施)、特別記念品などの贈呈となっています。

●同モデル専用の四駆制御モードも設定

GRヤリス RZ“High performance・Sébastien Ogier Edition”(日本仕様、プロトタイプ)
GRヤリス RZ“High performance・Sébastien Ogier Edition”(日本仕様、プロトタイプ)

走りを左右する制御には、同モデル専用の新たな四駆制御モードを開発。標準車両の「GRAVEL」「TRACK」と置き換わる四駆制御モードが用意されています。「オジエEdition」の「MORIZO」モードは、トラクション性能と旋回性能を高い次元で両立させるため、加速時は前後輪の拘束力が最大(直結)になります。

制動時は、必要分だけ拘束を緩める仕様で、モリゾウが走り込んで導き出した駆動力配分をオジエ選手が気に入り採用されたとのこと。

GRヤリス RZ“High performance・Sébastien Ogier Edition”
GRヤリス RZ“High performance・Sébastien Ogier Edition”

「SEB.」モードは、前輪の旋回性を確保しながら、後輪の駆動力による車両コントロールを可能にするため、後輪よりの前後駆動力配分としたモードです。車両との一体感を味わえるほか、高速で車体をコントロールすることにより、タイム短縮に寄与するそう。

High performance・Sébastien Ogier Edition
High performance・Sébastien Ogier Edition

「ロバンペラEdition」は、「DONUT」モードを設定。ドリフト走行やドーナツターンが得意なロバンペラ選手のため、前後輪の拘束力を最大(直結)とし、ドリフト走行時のスライドコントロール性が確保された仕様になります。

“High performance・Sébastien Ogier Edition”の専用バッジ
“High performance・Sébastien Ogier Edition”の専用バッジ

「KALLE」モードは、追加装着された等速リヤディファレンシャルを最大限活かす制御で、リニアな挙動特性を実現。コーナー進入でリヤを積極的に振り出し、脱出時にはアクセルでフロントを引っ張るようなドライブが可能となり、タイム短縮に寄与するとしています。

なお、両モデルともに「NORMAL」モードも用意されていて、GRヤリス RZ“High performance”搭載のNORMALモードと同じになります。

●専用ボディカラーも見どころ

“High performance・Sébastien Ogier Edition”のリヤスポイラー
“High performance・Sébastien Ogier Edition”のリヤスポイラー

さらに、「オジエEdition」には、新開発の軽量ラリースポイラー(CFRP製)を、「ロバンペラEdition」にはGRMNヤリスと同じリヤスポイラー(可変ウイング/CFRP製)がそれぞれ用意され、空力特性の改善も盛り込まれています。

High performance・Sébastien Ogier Edition
High performance・Sébastien Ogier Edition

また、「オジエEdition」には、新たなマットカラーである「マットステルスグレー」を、ロバンペラEditionには「三色塗装」が採用されています。

“High performance・Kalle Rovanperä Edition”のアルミホイール
“High performance・Kalle Rovanperä Edition”のアルミホイール

「三色塗装」は、ロバンペラ選手が競技参戦時に使用するヘルメットのデザイナーによるデザインが用いられ、カッティングシートなどは使用せず、塗装のみで三色の塗り分けを実現しています。

そのほか、WRCチャンピオン獲得を記念した「WRC優勝記念デカール」をフロントフェンダー左右に装着。各選手の出身国の国旗の色に合わせ(オジエ選手:フランス、ロバンペラ選手:フィンランド)、ステアリングホイールのステッチ色が変更されています。

“High performance・Kalle Rovanperä Edition”のステアリング
“High performance・Kalle Rovanperä Edition”のステアリング

さらに、WRCチャンピオン獲得を記念した専用プレートが助手席前のインパネ部分に配置。なお、抽選開始に先駆け、2024年2月15日〜18日まで名古屋駅JRゲートタワー前広場で両モデルの展示が予定されています。

GRヤリス RZ“High performance・Kalle Rovanperä Edition”
GRヤリス RZ“High performance・Kalle Rovanperä Edition”

(文:塚田 勝弘/画像:井上 誠/トヨタ)

【関連リンク】
オジエEdition、ロバンペラEditionの情報
https://toyotagazooracing.com/jp/gr/yaris/ogier-rovanpera-edition/

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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