ケータハムがEVスポーツカーの「プロジェクト V」と新モデル「セブン 340R」を日本初公開【東京オートサロン2024】

■「プロジェクト V」は、0-62m/hを4.5秒未満でクリアする軽量EV

ケータハムカーズ・ジャパン(エスシーアイ)は、「東京オートサロン2024」に、EVスポーツカーの「プロジェクト V」と「セブン 340R」を日本で初めてお披露目しました。

「ケータハム・プロジェクトV」のエクステリア
「ケータハム・プロジェクトV」のエクステリア

プロジェクト Vは、2025年後半から2026年前半に投入される予定の軽量EVクーペで、リヤアクスルに搭載された200kW(272PS)のシングルモーターを配置するバッテリーEVパワートレインが搭載されています。

日本初公開となる「ケータハム・プロジェクトV」
日本初公開となる「ケータハム・プロジェクトV」

先進的な熱マネジメントを備えた55kWhのUSOCリチウムイオンバッテリーパックが組み合わされ、150kWのDC急速充電器を使えば、15分間で20〜80%の充電が可能。

プロジェクト Vの0-62マイル/h (100km/h)加速は4.5秒未満、推定最高速度は143マイル/h(230km/h)、WLTP航続距離は249マイル(400km)と明らかにされています。

「ケータハム・プロジェクトV」のキャビン
「ケータハム・プロジェクトV」のキャビン

ケータハム・セブンと同様、プロジェクト Vも軽量化が徹底されていて、革新的なカーボンファイバーとアルミニウムの複合シャーシを採用することで、車両重量1190kg(2+1シートレイアウト)を目標に掲げています。

●新型セブン 340は、ロード志向の「340S」とサーキット走行も見据えた「340R」を設定

新型セブン 340が発売
新型セブン 340が発売

初公開となるセブン 340Rは、セブン 270の後継モデルで、フォード製の2.0Lデュラテックエンジンが搭載されています。また、2024年1月12日(金)から「R」も含め、セブン 340の販売が開始されます。

セブン 340は、先述したように従来のセブン 270の後継モデル。現在、日本で発売されているモデルは、スズキ製の660ccターボエンジンが搭載され、乾燥重量440kgの日本軽規格適合モデルであるセブン 170、今回発売されるフォード製2.0Lデュラテックエンジンが搭載したセブン 340の2モデルになります。

新型セブン 340のリヤビュー
新型セブン 340のリヤビュー

なお、セブン 170は、2024年1月12日から価格が改定されます。急激な為替変動や世界インフレ、ウクライナ情勢、各エネルギー、原材料価格の高騰、半導体不足などにより、上げ幅は99万円と100万円近いアップとなっています。

新型セブン 340のイメージ
新型セブン 340のイメージ

なお、同フォード製の2.0リッターデュラテックエンジンを積む「セブン 480」は生産終了になり、正規代理店での在庫対応のみとなります。

新型セブン 340は、126.5kW(172ps)/174Nm(17.7kgf/m)を発生するフォード製の2.0Lデュラテックエンジンが積まれています。セブン 270に搭載されていた99.3kW(135ps)/165Nm(16.8kgf/m)を発生するフォード製1.6Lシグマエンジンから約27%のパワーアップを実現し、トルクも向上しています。

新型セブン 340が発売開始
新型セブン 340が発売開始

新型セブン 340の車両重量も500kgをわずかに超えるレベルとなり(Sは560kg、Rは540kg。装着オプションによる)、最高速度は209km/h、0-100km/h加速5秒以下、最新の排ガス基準にも適合し、CO2排出量は148g/kmとなっています。

新型セブン 340は、ロード志向のSモデルとサーキット志向のRモデルが設定されています。340Sは、よりロード志向のオーナー向けに、5速ギアボックス、ロードサスペンションパック、14インチ「Classic シルバーアロイ」、Avon AT7 タイヤ、フルウインドスクリーン・ソフトトップ&ドア、ヒーター、ブラックレザーシート、MOMOステアリング、フルカーペットインテリアが標準装備されます。

サーキット走行もこなすスポーツ志向の340Rには、5速ギアボックス、スポーツサスペンションパック(ワイドトラック、リヤアンチロールバー、アジャスタブルプラットフォーム)、15インチ「Orcus アロイ(シルバー、アンスラサイトから選択可能)」、Avon ZZSタイヤ、LSD、カーボンダッシュボード、コンポジットレースシート、4点式レースハーネス(車載)、ブラックパック、MOMOステアリングが標準装備になります。

新型セブン 340のリヤまわり
新型セブン 340のリヤまわり

エクステリアは、無塗装アルミボディー+コンポジットパネル(4色)に加え、スタンダード(4色)、プレミアム(7色)、エクスクルーシブ(9色)のフルペイント仕様から選択できます。さらに、カラーコードの指定によりカスタムペイントも選択可能。

加えて、追加仕様として、ペイント7グリル、ペイントノーズバンドとボンネットストライプ、ペイントロールバー&ケージ、フルデカールパックを組み合わせることで、ユーザーの好みの仕様に仕立てることもできます。サスペンション、ホイール、ブレーキ、ウエザー プロテクション、トラックなどのオプションも設定。

新型セブン 340のイメージ
新型セブン 340のイメージ

さらに、Series5ボディを選択することで、標準のSeries3ボディよりもワイド仕様になり、キャビンやトランクスペースを拡大させることができます。燃料タンクの容量増、ワイドトラックサスペンション、サイドスクリーンアームレストにより、体格の大きなユーザーの快適性や利便性の向上を図ることもできます。

インテリアもシート、ステアリング、ローワードフロア(シート高を約5cm低くすることで、アイポイントと重心が低くなり、身⻑の高いオーナーに対応するだけでなく走行安定性も向上)、シグネチャーデザインオプション(モダン/クラシック/スポーツヘックス)により、シートレザーとシートまわりのカラー、デザインも選択可能です。

●ボディサイズ
「ケータハム・プロジェクトV」:全長4255×全幅1893×全高1226mm
「セブン 340S」:全長3100×全幅1575×全高1115mm

●価格
「SEVEN 170S」:775万5000円
「SEVEN 170R」:797万5000円
「SEVEN 340S」:1039万5000円
「SEVEN 340R」:1061万5000円

(塚田 勝弘)

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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