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■初代モンキーをモチーフにしたグラフィックを採用
50年以上の歴史を誇るホンダのレジャーバイク「モンキー125」に、新色を採用した新型が登場しました。
1960年代に一世を風靡したレジャーバイクと呼ばれるジャンルを確立したのが、初代「モンキーZ50M」。そのイメージを彷彿とさせるこのモデルは、根強いファンから「大猿」の愛称で親しまれている原付二種バイクです。
2021年には、5速トランスミッションなどを採用したマイナーチェンジを受け、走りをアップデート。その新型では、車体色を刷新すると共に、初代モデルを彷彿とさせるチェック柄シートなどの採用で、よりスタイリッシュな雰囲気をアップさせています。
●初代は「車に積める」バイクとして大人気
ホンダのモンキーといえば、1967年に発売された50ccの初代「モンキーZ50M」から50年以上続く、ホンダのロングセラーモデルです。
元々モンキーは、小柄な車体や折りたたみ式のハンドル、横倒しになっても燃料が漏れないタンク&キャブレターなどを採用することで、「車に積んで出かけられる」ことが大きな特徴の原付バイクでした。
しかも、その小柄でかわいらしいフォルムも話題を呼び、当時の若い世代を中心に大きな人気を獲得。車に積めて、手軽に乗れる「レジャーバイク」というジャンルを確立した立役者となりました。
その後継機種となるのが、2018年に登場した原付二種のモンキー125。大きな魅力は、初代モデルから引き継がれてきた「シンプル」「コンパクト」「愛らしさ」などの不変的な魅力を継承したフォルム。
エンジンには同じ原付二種のスポーツモデル「グロム」と同じ123cc・空冷4ストローク単気筒を搭載。剛性感のある倒立フロントフォークや、クッション性に優れたシートを採用するなどにより、快適な乗り心地としなやかさを兼ね備えた操作感などを実現しています。
2021年にマイナーチェンジを受けた現行モデルでは、パワートレインをアップデート。エンジン方式や最高出力9.4psや最大トルク1.1kgf-mといったスペックはほぼ変えず、ロングストローク化と圧縮比を高めることで、最新の「平成32年(令和2年)排出ガス規制」に適合させています。
また、トランスミッションを4速から5速に変更。よりスポーティで、直線で車速が伸びる走りを実現しています。
さらに、足まわりには、フロントブレーキ1チャンネルABSを標準装備。急減速などによる前輪のロックを抑制し、制動時の安心感に寄与します。
ちなみに、このモデルはファンから「大猿」という呼び名で親しまれています。理由は、排気量アップに伴い元祖モデルよりも車体が大型化されたため。かつての50cc版モンキーが持つ雰囲気はそのままに、全体が大きくなっていることで、長年のファンがそうした愛称を付けたのでしょうね。
●燃料タンクの台形グラフィックも注目
その新型モデルでは、基本スペックはそのままに、カラーリングを変更。若々しい印象の「バナナイエロー」、情熱的な印象の「パールネビュラレッド」、落ち着いた印象の「パールシャイニングブラック」の全3色をラインアップしています。
いずれのカラーも、主体色となる色をフレームとスイングアームを中心に配色。また、リヤサスペンションスプリング、フロントフォークアウターも主体色と色調を合わせることで、車体全体としての一体感を演出しています。
さらに、燃料タンク側面にはタンク形状を強調する台形グラフィックを採用。シート座面にはチェック柄を採用するなどで、歴代モンキーを彷彿させるデザインを施していることもポイントです。
価格(税込)は44万円と据え置きなのもうれしいポイント。2023年9月21日(木)に発売される予定です。
(文:平塚 直樹)