トヨタ「GRカローラ」一部改良、550台を抽選販売。走りの良さを磨き上げる実質的な向上を実施

■550台の抽選販売で、半導体不足が緩和傾向で台数が増える可能性も

3ドアのGRヤリスに対し、5ドアとなるGRカローラは、ファミリー層でも手を出しやすく、より裾野が広がり、注目している方も多いでしょう。2022年12月2日に抽選受付が開始され、2023年年初に発売されたばかり。

一部改良を受けたGRカローラ
一部改良を受けたGRカローラ

2023年8月23日、TOYOTA GAZOO Racingは、GRカローラを一部改良して550台の予定で抽選販売すると発表しました。

この販売台数は、半導体不足が緩和の傾向にあるため、販売台数を増加させる可能性があるそうです。

GRカローラのボディカラーラインナップ
GRカローラのボディカラーラインナップ

抽選申込は、2023年8月23日(水)13時30分から9月11日(月)8時59分まで下記のウェブサイトで受付、9月下旬から商談をスタート。販売開始は、2023年秋頃の見込みです。

今回の一部改良では、スーパー耐久シリーズをはじめ、様々なモータースポーツの現場で得られた知見やノウハウなどが反映されています。意のままの走りをより進化させるため、運転操作に対するダイレクト感とスタビリティを向上。

GRカローラのインパネ
GRカローラのインパネ

なお、GRカローラは「ROOKIE Racing」より2021年から水素エンジンカローラでスーパー耐久シリーズに参戦。GRカローラの車両基本性能の向上が図られるとともに、カーボンニュートラルとサステナブルなモータースポーツの実現に向け、新たな動力源の選択肢のひとつである水素エンジン技術をモータースポーツの現場で鍛えることを目的として活動されています。

早くも行われた感のある一部改良では、主に走り、中でも操縦安定性向上がメインになっています。

シャーシ部品を締結するボルトの一部に、締結剛性向上ボルトを採用。ステアリング操作に対する応答性と直進安定性を向上させ、ドライバーとクルマとの一体感を進化させたそうです。

締結剛性向上ボルト採用部位(フロントサスペンションメンバー×ステアリングギヤボックス)
締結剛性向上ボルト採用部位(フロントサスペンションメンバー×ステアリングギヤボックス)

締結剛性向上ボルトの種類と採用部位は、フランジにリブ形状が追加(フロントサスペンションメンバー×ステアリングギヤボックス)。ボルト頭部サイズが拡幅されています(リヤサスペンションメンバー×ボディ)。

さらに、スタビリティの向上も図られました。フロントバンパーダクト形状を改善することでホイールハウス内の空気の流れが最適化され、操縦安定性を向上。

そのほか、新設定(限定色)のボディカラー「シアンメタリック」に、専用内装色の「ブラック×ブルー」が設定され、50台限定で販売されます(抽選販売全550台の内数)。

フロントバンパーダクト形状改善(ドラッグ低減・操安性向上)
フロントバンパーダクト形状改善(ドラッグ低減・操安性向上)

TOYOTA GAZOO Racingは、今後も継続的なモータースポーツ参戦を通して、GRカローラを進化させると表明しています。

●GRカローラ RZ価格:525万円

(塚田 勝弘)

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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