攻めの追走でTEAM TOYOTIRES DRIFTは連続ポイント獲得【D1GP TSUKUBA DRIFT】

■第4戦はそろってベスト8進出

6月最後の週末に筑波サーキットで開催されたD1GP第3戦・第4戦(2023年6月24日・25日)は、梅雨にもかかわらずドライ路面で競技が行われました。

TEAM TOYOTIRES DRIFTはGR86の2台体制。ドライバーは川畑真人選手と藤野秀之選手です。この大会で藤野選手は2戦連続でベスト8に進出。昨年2022年から続く連続ポイント獲得を13ラウンドに伸ばしました。川畑選手も第4戦ではベスト8に進出。5位入賞を果たしました。

●ベスト16での接触が響いた第3戦の藤野選手

筑波サーキットは、D1GP開催コースの中でも特に審査区間が長く、アベレージスピードが高いコースです。2台のGR86はすでにかなり完成度が高まっていることもあって、大きなアップデートは受けずに大会に臨みました。

川畑選手はラインを乱してしまい、追走進出を逃しました。
川畑選手はラインを乱してしまい、追走進出を逃しました

まずは土曜日に行われた第3戦の予選。

川畑選手は、1本目に1コーナー奥の通過指定ゾーンを外して減点を受け、点が伸びません。そして2本目、今度は1コーナーでトラックオフ判定を受けるなどして、さらに点を落としてしまいます。これで川畑選手は単走不通過。

いっぽうの藤野選手は、特にヘアピン進入の振りの大きさや、ヘアピンでの角度の大きさなどで点を稼ぎ、1本目から通過確実の98.16点を獲得。5位通過を果たしました。

そして追走トーナメント。

藤野選手は、同じくTOYOのR888RDを履くRX-7の松井有紀夫選手と対戦しましたが、ここでハプニングが。1本目にかなり近い位置で1コーナーに飛び込もうとした松井選手が、藤野選手に追突してしまったのです。これによって藤野選手の勝ちとなりましたが、藤野選手もリヤの足まわり(アーム類やメンバー)にダメージを負ってしまいました。

ベスト8、藤野選手は最後にドリフトが浅くなってしまいました
ベスト8、藤野選手は最後にドリフトが浅くなってしまいました

続くベスト8、藤野選手の対戦相手は、BMWに乗る目桑宏次郎選手です。1本目は藤野選手がまずまずに近いドリフトを見せて、6.5のアドバンテージをとりました。しかし2本目、先行の藤野選手はヘアピンで角度が浅くなってしまいます。足まわりが曲がっていた影響でした。これで目桑選手に逆転され、藤野選手は敗退。最終順位は5位でした。

●第4戦では川畑選手が惜しい接触

単走の2本目でミッショントラブルを起こした藤野選手ですが、追走までには修復できました。
単走の2本目でミッショントラブルを起こした藤野選手ですが、追走までには修復できました

次の第4戦は翌日の日曜日に開催されました。前日の単走では失敗してしまった川畑選手ですが、この日は1本目からポイントをきっちり抑えて高得点を獲得。藤野選手も安定した走りで、そろって追走進出を決めます。

追走のベスト16。川畑選手はルーキーの粂哲也選手と対戦。さすがにベテランの貫禄を見せて、2本とも安定した走りでベスト8に駒を進めました。いっぽうの藤野選手は、長年のライバル中村直樹選手との対戦。しかも中村選手は、今季からマシンをGR86に変更していて、同じ車種での対決となります。

1本目は、後追いの藤野選手がコース後半にかけてどんどん差を詰めていく走りで、大きなアドバンテージを獲得。2本目は、中村選手から見事な接近ドリフトを決められましたが、機械審査によるベース点が高かったおかげで競り勝つことができました。

ベスト16、川畑選手は新人の粂選手に貫禄勝ち。
ベスト16、川畑選手は新人の粂選手に貫禄勝ち

そしてベスト8。

川畑選手は、これまた今季からGR86に乗る日比野哲也選手と対戦。1本目後追いの川畑選手は、1コーナーから日比野選手をとらえ、近いドリフトを試みますが、日比野選手のラインが小さくなり、ラインがクロスした中でうまくスピード調整ができず、接触してしまいます。これで川畑選手はコースオフしてしまったため、大きな減点を受けてしまいました。2本目も逆転はならず、川畑選手はベスト8敗退。

第2戦は単走までで競技が途中終了してしまったため、このラウンドが川畑選手の今季初追走となりました。
第2戦は単走までで競技が途中終了してしまったため、このラウンドが川畑選手の今季初追走となりました。

川畑選手は、「けっこう小さいラインで日比野クンが走ったんで、自分も戻ったらいややなと思って、アクセルいっぱい踏んでたんですけど。ラインがクロスしてスピードが合わなかった感じだったので。まぁ状況判断が後ろでちゃんとできてなかったのかなっていう感じでした。今年初めて追走したんで、そこはほっとしてますけど、そんなこと言ってるようなポジションと立ち位置じゃないとは思ってるんで、やる限りはやっぱりチャンピオン目指してやんないと意味なかったんで。今となってはだいぶ出遅れちゃってますけど、とりあえず腐らず頑張っていきたいと思います」とコメントしています。

ベスト16、藤野選手は強敵・中村選手を倒しました。
ベスト16、藤野選手は強敵・中村選手を倒しました

いっぽうの藤野選手は、昨年のチャンピオン横井昌志選手と対戦。1本目の後追い時には、またしても審査区間の後半にかけてどんどん寄せていく走りで大きな接近ポイントを取りましたが、2本目の先行時には、1コーナー飛び込みから横井選手に寄せられてしまい逆転負け。

第4戦は川畑選手は5位、藤野選手は7位という結果になりました。

藤野選手は、このラウンドで車両の進化に新たな方向性を見出したようです。
藤野選手は、このラウンドで車両の進化に新たな方向性を見出したようです

藤野選手は「内容的にはまだ満足できていないんですけど、なんとなくこのクルマに対して次にやりたいことが今回は出たかなと思います。次のラウンドまでにはもう一度クルマのセットアップをして、もっといい方向にできたらいいですね」とのことなので、新しい課題が明確になったようです。

シリーズ争いではちょっと出遅れてしまったTEAM TOYOTIRES DRIFTの2名ですが、追走の上手さは健在。次のラウンドでは攻めの後追いでさらに上位を狙ってほしいところです。

2023D1GPシリーズ、次のラウンドは8月26日(土)、27日(日)に福島県・エビスサーキットで行われる第5戦・第6戦です。

(文:まめ蔵/写真提供:サンプロス、まめ蔵)

この記事の著者

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まめ蔵

東京都下の農村(現在は住宅地に変わった)で生まれ育ったフリーライター。昭和40年代中盤生まれで『機動戦士ガンダム』、『キャプテン翼』ブームのまっただ中にいた世代にあたる。趣味はランニング、水泳、サッカー観戦、バイク。
好きな酒はビール(夏場)、日本酒(秋~春)、ワイン(洋食時)など。苦手な食べ物はほとんどなく、ゲテモノ以外はなんでもいける。所有する乗り物は普通乗用車、大型自動二輪車、原付二種バイク、シティサイクル、一輪車。得意ジャンルは、D1(ドリフト)、チューニングパーツ、極端な機械、サッカー、海外の動画、北多摩の文化など。
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