2代目「BMW M2」登場。パワフルなエンジンと軽量化技術による本格的なコンパクトスポーツモデルに昇華

公開日 2023/03/01 11:03
著者塚田勝弘

■ダイレクトな操作フィールを堪能できる6MTも設定

2023年2月27日（月）、BMWはコンパクトスポーツである「BMW M2」をフルモデルチェンジし、同日から注文を受け付けました。デリバリー開始は、同年4月からの予定になっています。M2はサーキット走行も見据えた「Mハイパフォーマンスモデル」で、新型は2代目になります。

BMW M2がフルモデルチェンジ

BMWの高性能モデルを手掛けるBMW M社が開発した新型BMW M2は、1985年に登場した初代BMW M3、1973年に誕生したBMW 2002ターボの伝統を引き継ぐ、最もコンパクトなBMW Mモデル。

全面改良を受けたBMW M2は、コンパクトボディにNAエンジンのような官能的な吹けあがりと、ターボ技術による圧倒的なパワーを併せ持つ直列6気筒「Mツインパワー・ターボ・エンジン」を搭載。

新型BMW M2のリヤビュー

セグメント唯一のFRと、約「50：50」の理想的な前後重量配分により、山道からサーキットまで卓越した走りを享受できるそうです。また、よりダイレクトに車両を操れるMTも設定されているのも見逃せません。

新型BMW M2のエクステリアは、BMW 2シリーズクーペをベースとしながらも、大きく左右に張り出した四角型基調のエアインテーク、ヘッドライトまわりのデザイン、横バーが採用された直線的なデザインのフレームレスのキドニーグリルにより、精悍な雰囲気を漂わせています。さらに、ワイド化されたフロントホイーハウスなどにより、存在感の高さも際立っています。

新型M2のサイドビュー

リヤビューでは、LED技術が採用されたスモーク処理済みのコンパクトなテールランプ、後部をキックアップさせた厚みのあるトランク形状が目を惹きます。

さらに、「Mハイパフォーマンスモデル」伝統の存在感のある4本出しエキゾーストパイプ、空力特性の改善に寄与する立体的なリヤディフューザーなどの採用により、シンプルながらもグラマラスな造形になっています。

また、サイドビューは、BMW 2シリーズクーペの伸びやかなサイドデザインと居住性はそのままに、前後バンパーデザインが力強く大きくなったことで、パワフルな走りを想起させます。

サイドスポイラーは、BMW 2シリーズクーペよりも大型化され、ボディ同色とすることで安定感を表現。さらに、全高が低くなり、低重心化を実現。大径ホイールもあって、レーシングカーのような迫力を放っています。

●タッチコントロール式の「カーブド・ディスプレイ」など最新のBMWコクピットに

一方のインテリアは、上級モデルのBMW M3、M4と共通のコンポーネントが多く採用されています。「iドライブコントローラー」、タッチコントロール式の「カーブド・ディスプレイ」、ホールド性に優れた「Mスポーツシート」、前席に内蔵されたイルミネーション付きのM2ロゴなどを用意。

全面改良を受けたBMW M2のインパネ

さらに、イザという時に大人2人の乗車が可能なリヤシートもあり、普段は荷物置き場として重宝するはずです。

そのほか、サーキット走行に適したBMW M3、BMW M4同様の「Mカーボンバケットシート」をオプション設定。多点式シートベルトにも対応し、圧倒的なサイドサポート性を備えた「Mカーボンバケットシート」は、前席2脚で約10kgの軽量化を果たしています。

バケットシートも設定する

搭載されるパワーユニットは、先代のBMW M2に搭載された直列6気筒エンジンがさらに進化。

BMW M3、M4にも搭載される高効率な3.0L直列6気筒「BMW Mツインパワー・ターボ・ガソリン・エンジン」は、最高出力460PS（338kW）/6250rpm、最大トルク550Nm/2650-5870rpmを発揮。

圧力損失を最小限に抑え、流体抵抗も抑えることでレスポンスを最適化。高効率を実現する吸気ダクト、重量も最適化され、高回転まで最大限かつ安定したパワー供給を実現する鍛造ピストンも用意されています。

加えて、最適化されたブースト圧でダイナミックなレスポンスを発揮し、低回転時でも高いトルクを実現するターボの採用など、サーキットで培われた多くの技術が盛り込まれています。

組み合わされるトランスミッションには、2ペダルのドライブロジック付8速Mステップトロニックに加えて、6MTも設定されています。

BMW M2のトランスミッションは、ATとMTを設定する

さらに、ドライバーの好みに併せて2パターンのセッティングか可能な「M Drive」も標準装備されています。エンジンやサスペンション、ステアリングやブレーキなど、好みのセッティングをステアリングに装備される「M1/M2」ボタンにメモリーが可能。ボタンを押すだけで、瞬時に好みのセッティングを呼び出すことができます。

「M Mode」では、「Road」「Sport」「Track」のモード選択が可能で、アシストや横滑り防止装置の介入度合い、メーターパネルやヘッドアップディスプレイ、メーターパネルの表示を変更することもできます。さらに、「Mアダプティブサスペンション」の標準化により、スポーツ走行だけでなく、街中での乗り心地向上も実現しているそう。